今村昌弘さんの『魔眼の匣の殺人(まがんのはこのさつじん)』を読みました。
あらすじ
葉村譲と剣崎比留子は、夏に巻き込まれた事件の影の首謀者・班目機関の情報を追って、W県を訪れた。
真雁(まがん)地区に建つ「魔眼の匣」に辿り着いた2人だったが、そこにいた予言者のサキミは、「あと2日のうちに、男女が2人ずつ、4人死ぬ」と予言する。
真雁地区に繋がる唯一の木橋は焼失し、魔眼の匣に足止めされた葉村と比留子らだったが、サキミの予言どおりなのか、オカルト雑誌の記者・臼井が死亡してしまう。
感想
前作『屍人荘の殺人』が面白すぎたので、その続編に当たる本作品にも手を出してしまいました。
ただ、期待が大きすぎたため、平凡な作品に感じてしまいました。
面白いのだけど、期待が大きすぎた分…
『屍人荘の殺人』で度肝を抜かれたクローズド・サークルの作り方も、今回はいたって平凡。
犯人を追い詰める場面は、さすがと思うキレを見せてくれましたが、ホワイダニットの部分がいまいち理解できませんでした。
ちょっと複雑なのと、今村昌弘さんの中でルールを決めてしまっていて、それに束縛されちゃっているんじゃないかな?と。
あの結末を用意するのであれば、連続殺人犯についてはもっとシンプルにいっても良かったんじゃないかなぁと思いました。
やっぱりシリーズものは1作目が面白いのかなぁと思ってしまったりもしますが、『屍人荘の殺人』の面白さは本物なので、今村昌弘さんの実力はこんなものではないと思います。
ぜひ、3作目も読んでみたいと思っています。
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