赤川次郎さんの『幽霊はテニスがお好き』を読みました。
大学のテニス同好会に所属する吾妻さと子は、夏合宿のために宿の下見で矢車荘を訪れた。
霊感の強いさと子は、そこで白いテニスウェアに身を包んだ幽霊と遭遇。
幽霊は同じ大学のテニス同好会の先輩で、合宿中に何者かに殺害されたという。
さと子は、幽霊から自分を殺した犯人を見付けてほしいと頼まれるが…
赤川次郎さんらしく、何の違和感もなく幽霊が出てきて、さと子と会話をしています。
これが許される(受け入れられる)ミステリ作家は、世界広しといえどもそういないのではないでしょうか。
しかもこの幽霊、私が抱いている幽霊のイメージとは違って、やんちゃで活発な女の子なんですよね。
幽霊が出てきたことよりも、幽霊の口調に違和感を感じちゃったくらいです。
結末は少し乱暴な気もしましたが、短編ならではといったところでしょうか。
表題作のほか、5編の短編が収められています。
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