赤川次郎『忘れじの吸血鬼』

赤川次郎さんの『忘れじの吸血鬼』を読みました。

 

 

神代エリカが大月千代子と橋口みどりの3人で吸血鬼映画を見ていたところ、突然客席に冷気が流れ込んだ。
特に異変はなかったようだったが、映画が終わってみると親子で映画を見に来ていた八田佳代子が気を失っていた。
偶然通りがかったエリカの父で、吸血鬼のフォン・クロロックが佳代子に取り憑いたものを追い出したところ、無事に息を吹き返したが、フィルムに取り憑いた何かが、悪さを続ける。

3編の短編が収められていますが、『忘れじの吸血鬼』は2話目。
3話目の『過去の眠る村』は「忘れじの吸血鬼 第2話」となっているとおり、『忘れじの吸血鬼』の続編になっています。
独立した作品にはなっていますが、『過去の眠る村』は『忘れじの吸血鬼』の続編なので、順番を入れ替えて読むと良くわからないかと。
『忘れじの吸血鬼』で読むのをやめても良いけど、『過去の眠る村』を先に読んではダメって感じでしょうか。

このシリーズは、エリカの友人、千代子とみどりがくっついてくるのが定番となっていますが、『忘れじの吸血鬼』と『過去の眠る村』に関しては、ほとんど出演がありません。
最初に一緒に映画を見ただけで、そのあとはエリカとクロロックの物語になっています。
クロロックの妻・涼子や子供の虎ノ介すら出番がほとんどなく、特殊な作品なのかなという雰囲気が伝わってきます。

ただ、話の内容としてはそれほど特殊な話ではないので、この雰囲気は何のために用意したのだろうと、頭を悩ませてしまうのですが…

 

過去の「赤川次郎」記事

 

 

 

過去の「吸血鬼エリカシリーズ」記事

 

 

 

 

 

にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村

 

coralの読書記録 - にほんブログ村

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました