赤川次郎『その人の名は、殺意』

赤川次郎さんの『その人の名は、殺意』を読みました。

 

 

いくつもの企業の会長、社長を務める篠崎長八郎の長女・八江は、長八郎の会社の社員・金井正紀と婚約していた。
しかし、金井は三女・ちづるを愛してしまい、ちづるも金井にひかれている。
ある日、百貨店の屋上で、金井は女の子が桂木由美子の娘・恵美がいたずらされそうになっていたのを助けるが、金井は由美子と深い仲になってしまう。

この作品で赤川次郎さんは何を言いたかったんだろうなぁと、疑問に感じる作品です。
「その人の名は、殺意」と格好良く言ったところで、金井は変質者なんですよね。
ただの変質者ではない、切れる頭を持ってはいるのですが、根っこの部分はやっぱり変質者。
さっさと警察に捕まらないがために、一般市民の間に混乱を生じさせていくといった感じで…

金井のような男の中にも、道徳心があるということを言いたかったのかも知れませんが、格好良く書いたところで、やっぱり…
これなら、まだ暗殺者の方が、悪を斬るという意味でヒーローに据えやすいのかなって思いました。

 

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