赤川次郎さんの『吸血鬼はお年ごろ』を読みました。
あらすじ
吸血鬼と人間のハーフ、神代エリカが通う高校のテニス部が夏休みの合宿を行ったところ、1人を残して皆殺しにされてしまった。
殺害された生徒たちの首は食いちぎられたように裂けていたが、毛布をきちんと掛けられていたことから、人間による犯行と判断された。
娘のエリカから事件のあらましを聞いた吸血鬼のフォン・クロロックは、自分に近い血筋の生き物の仕業かもしれないと考え、滝の裏の洞窟にある住処を出て、独自の捜査をはじめる。
感想
最近になって、「吸血鬼エリカシリーズ」の読んだことのない作品(読んだことがあるのが2、3冊ですが…)を読み出したのですが、以前読んだこの作品に関する記憶があやふやになっていたため、再度読み直してみました。
以後の作品でも、フォン・クロロックがトランシルバニアを追われて日本に亡命し、日本人の女性との間にエリカをもうけたという、一応の説明は出てくるのですが、現在の妻・涼子がクロロックの妻になったいきさつは、この作品にしか書かれていない、と思います。
赤川次郎さんのシリーズものは、「杉原爽香シリーズ」を除けば、どれから先に読んでも大丈夫という作品が多いのですが、このシリーズは1作目を読んでおいた方が楽しめるんじゃないかなって思います。
『三毛猫ホームズの推理』とか『幽霊列車』とかも、1作目を読んでおいた方が楽しめるのは確かですが、このシリーズの比じゃないと私は思っています。
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