赤川次郎『マザコン刑事の事件簿』

赤川次郎さんの『マザコン刑事の事件簿』を読みました。
 

 

24歳の女性刑事・香月弓江は、警視庁捜査一課に配属され、30代半ばのスマートで二枚目の大谷警部と組むことになった。
この大谷警部には1つ欠点があって、極度のマザコン。
「ママ」が現場まで手作り弁当をもってきて、食べるのを確認して帰るだけでなく、「息子に近づく女」ということで、弓江に対しても険悪ムード…

そんな2人が手がけるのは、大学生の神田正人が、自らが住む高級マンションで殺害された事件。
殺害当時、マンション内には正人のガールフレンド2人がいたが、停電で暗闇になった間に神田は背中をナイフで刺されていた。

「マザコン」という言葉は、死語になってしまったんじゃないかと思うくらい聞かなくなってしまいましたが、以前はもっと一般的に使われていたと思います。
有名どころで言うと、佐野史郎さんと野際陽子さんが親子役を演じたTBSのドラマ『ずっとあなたが好きだった』でしょうか。
タイトルを言われてもピンと来ない方が多いでしょうが、「冬彦さん」と聞くと、思い出す方がおられるのでは?

現役バリバリの、若くて二枚目な警部がマザコンという、突飛な設定ですが、大谷警部が人前でも「ママ」と呼んだり、母親が事件現場まで弁当を持ってきたり、息子の相棒である弓江のことを「息子に近づく女」として母親が敵対視したりといったこと以外、あまり変わったところがないのも事実だったりします。
これだけでも十分変わっていると言えば変わっているのですが、これくらいならあり得る話かなぁと…

「付属物」はあるものの、事件の方に集中できる作品なのかなぁとも思えます。
赤川次郎さんの場合、シリーズキャラクターの設定が突飛すぎて、事件に集中できないものも少なくないので…

 

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