赤川次郎さんの『MとN探偵局 悪魔を追い詰めろ!』を読みました。
あらすじ
ケチな車上荒らしの哲郎は、弟分のケンジと2人でマンションの駐車場でシゴトをしていた。
しかし、下見をしたときにハリボテと判断した防犯カメラが動いていることに気づいた哲郎は、その場から逃げようとしたが、ケンジが植え込みの中で殺害されていた少女の死体を発見した。
一転、殺人犯になった哲郎とケンジは、駆けつけた警察からなんとか逃げ切ることに成功したが、ケンジは少女の父親らに見つかってしまい、殴り殺されてしまう。
哲郎の友人で、殺害された少女と同じ学校に通う間近紀子は、哲郎の親分である野田重人に、哲郎を助けてくれるよう直談判に行く。
紀子の心意気を買った野田は、間近の頭文字「M」と、野田の頭文字「N」から「MとN探偵局」を立ち上げ、組織を挙げて事件解決に動き出す。
感想
「MとN探偵局」は、アガサ・クリスティーの『NかMか』から発想を得たのだと思います。
確認したわけではありませんが、ハヤカワ文庫の『そして誰もいなくなった』に解説を書いている赤川次郎さんのことですから、クリスティーの名作『NかMか』を知らなかったことはないと思います。
女子高生と、ヤクザの親分。
どこにも接点が無さそうな2人が協力して事件を解決するというところが、このシリーズの1番の魅力かと。
女子高生とヤクザの親分というと、『セーラー服と機関銃』を超える作品はない!と思っている私ですが、このシリーズは『セーラー服と機関銃』に肩を並べていると思っています。
テンポが良く、それでいて細部も作り込まれている…
1冊に2作品が収められているくらいの長さが、最近の私のお気に入り。
そんな私にぴったりとくる作品でした。
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