実家にあった大量の赤川次郎本を読み返し中です。
今回は『知り過ぎた木々』を読みました。
私立の女学校〈堂上学園〉では、夏期林間学校のメインイベントのマラソン大会で優勝した生徒が、学級委員を務めるという慣わしがあった。
そのマラソン大会で、長谷井美知とのデッドヒートに競り勝ったのが折原待子だった。
しかし、待子は担任の佐倉純子に「私――恥ずかしい。死ぬしかないんです」と電話したあと、川に身を投げたところを発見された。
幸い意識を取り戻した待子だったが、記憶を失っていた。
そして、翌年の夏期林間学校に、待子も参加することになるが、待子の遠い親戚にあたる永井夕子が、同伴することになった。
「幽霊シリーズ」でお馴染みの永井夕子が、高校生時代に手がけた事件です。
「幽霊シリーズ」では、警視庁捜査一課の宇野警部との軽快なやりとりがお馴染みですが、この作品でも、教師の佐倉純子や、夕子の家庭教師だった早川昌二を相手に、夕子らしさを見せています。
気を回しすぎているような、どこか大人を小馬鹿にしたような、それでいて嫌みのない夕子の良さが出ています。
また、推理力もこの頃から抜きん出ていたようで、見事な推理を展開してくれます。
「幽霊シリーズ」のサイドストーリーとしてはもちろん、この作品単体としても、十分に楽しめる作品になっています。
さて、実家にあった赤川次郎本はこれにて読破。
今後は、まだ読んでいない作品を図書館で借りてこようかなと思っています。
別の作者の作品の中にも、読みたい本があるので、そちらにも手を出していきたいですね。
過去の「赤川次郎」記事
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