赤川次郎『振り向いた悪魔』

赤川次郎さんの『振り向いた悪魔』を読みました。

矢吹由利子と弘野香子が駅の通路を歩いていると、「助けて!」という少女の声が聞こえた。
あたりを見回すと、中年の女性が倒れていて、そのそばにしゃがみ込んだ少女が助けを求めていた。
由利子と香子はさっそく救急車を呼び、女性を病院へ運び込む。
女性は栄養失調が原因だったが、内臓も痛めており、入院することに。

女性の夫、根本弘之は5年前に殺人事件の容疑者として一時取り調べを受けたが、マスコミが殺人犯として大々的に報じたため、仕事を失っていた。
報道に関係した人間や、取り調べに当たった元刑事に対し、根本を名乗る人物からの殺害予告が行われる。

花園学園の名物3人組、矢吹由利子、弘野香子、桑田旭子が活躍する「悪魔シリーズ」の最新刊です(と言っても、2010~12年に連載されたものですが…)。
今回の「悪魔」はマスコミ。
行き過ぎた報道によってマスコミが起こした”冤罪事件”を扱っています。

スケールの大きな話になっているのですが、このシリーズでスケールが大きいと言えば大金持ちの令嬢・香子…のはずなのですが、今回は香子の活躍が見られなかったなぁという印象。
旭子の名優っぷりもあまり見られなかったし、由利子のまぐれ当たりの(?)推理劇も…

いつものようなメリハリのきいた作品になっていなかったのが少し残念。
やっぱり、このシリーズははっちゃけちゃった方が面白いと思うんですよね。

 

 

 

過去の「赤川次郎」記事

 

 

 

過去の「悪魔シリーズ」記事

 

 

 

 

 

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