赤川次郎さんの『天使に賭けた命』を読みました。
あらすじ
天国から地上へ研修にやってきた天使のマリと、地獄を成績不良で叩き出されたポチは、少女と犬の姿になって、レストランの前で財布の中身を計算中、「食事をおごる」という男性が現れた。
フルコースのフレンチを食べたあと、今度はホテルに向かいだした…
目的を聞くと、翌日に開かれる映画のオーディションに、マリに参加して欲しいのだという。
オーディション合格者はすでに内定しているが、マリを代役として使いたいのだそうだ。
一方、オーディションに合格した本間由紀江の母・美貴は検察庁の検事で、現法務大臣の息子が絡む事件を追っていた。
感想
6編の短編が収められているのですが、表題作は特にひねりのない作品に感じられました。
2編目の『危険を運ぶ道』は、赤川次郎さんって、こんなのが好みだったっけ?と思ってしまうような、ちょっと意外な作品(あまり良くない意味で…)。
他の4編も、いまいち私の好みと違うかなって作品が多かったように思います。
何か訴えたいことがあるんだけど、これらの作品を書いた段階では、まだ「怒り」としてしか表現できなかった、というように感じました。
この感情が、今後の作品にどういう形で表れてくるのか、少し興味があります。
『プロメテウスの乙女』だとか、『落葉同盟』のような、社会へのメッセージ性の強い作品が近々登場するんじゃないかなぁって思っているのですが…
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