赤川次郎さんの『百鬼夜行殺人事件』を読みました。
あらすじ
前日、めでたく定年退職を迎えた若木明が、団地の中にある公園のベンチで、子供たちが遊ぶのを見ていると、ひとりの男の子が目の前で転んで泣き出してしまった。
すると、それまでおしゃべりに夢中だった母親が飛んできて、若木を警察に突き出してしまう。
なんとか誤解は解けたが、今度は男の子の父親が行方不明になってしまう。
感想
警視庁捜査一課の名物警部、大貫が活躍(?)する「四字熟語殺人事件シリーズ」の15作目となります(「三姉妹探偵団シリーズ」とのコラボ作品『三人姉妹殺人事件』を含む)。
この作品の特徴は、なんと言っても大貫警部の登場が遅いこと!
最後まで出てこないのかとハラハラしましたが、ちゃんとおいしいところは大貫が持って行っています(ついでに、おいしいご飯も)。
“団地の女王”がキーポイントになっていますが、今でもこんな女性はいるのかなぁ?と、少々首をかしげたくなりました。
でも、若木のように、昼間の団地で何が起きているかは、男性にはよくわからないものです。
きっと、私には想像できないような社会が構築されているのでしょうね。
表題作の『百鬼夜行殺人事件』の他に、『悪夢回廊殺人事件』、『期間限定殺人事件』、『過去完了殺人事件』、『年末年始殺人事件』の、計5作が収められています。
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