赤川次郎『スクリーンの悪魔』

実家にあった大量の赤川次郎本を読み返し中です。
今回は『スクリーンの悪魔』を読みました。

花園学園の名物トリオ、矢吹由利子、桑田旭子、弘野香子が活躍する「悪魔シリーズ」の5作目となります。

タイトルからして、赤川次郎さんお得意の映画ものということが伝わってきて、期待が高まります。

由利子、旭子、香子の後輩・久米ゆかりは、アメリカ映画の新作プレミアム上映会の会場でスカウトされた。
断固反対していた父親が急に折れ、映画デビューすることになったゆかりだが、不安を感じるゆかりのために、由利子、旭子、香子の3人がエキストラとして参加することに。
なんとか映画の撮影が開始されるが、ゆかりの父親の恋人・水田ルミが殺害されてしまう。

赤川次郎さんの趣味である映画、音楽の話となると、作品がいつも以上にキラリと光って見えるのは気のせいではないと思います。
この作品を読んでいても、映画の撮影風景を撮った映画を見ているように、登場人物たちが本から飛び出してくるような躍動感を感じます。
事件だけを追っていくと、特別といった感じは受けないのですが、映画の撮影シーンが、他の作品にはない力を与えています。

今回は、撮影シーンだけでなく、撮休の日にも注目です。
赤川次郎さんの知識にも驚きますが、それ以上に驚かされる展開が用意されています。

 

 

 

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