実家にあった大量の赤川次郎本を読み返し中です。
今回は『雪に消えた悪魔』を読みました。
矢吹由利子たち花園学園の2年生は、修学旅行で同じ学園の上村真由実の父が経営する北海道のスキーリゾートへ。
しかし、空港に向かうバスに、正面から真っ黒な革のスーツに身を包んだ女性が操る大型バイクが突っ込んできた。
なんとか一命を取り留めた由利子たちは、弘野香子が手配したチャーター機で北海道へ向かうが、スキー場には黒いスキーウェアを着た女性が出没する。
上村家の周囲で起きた出来事を密告してくる謎の黒いスキーウェアの女だったが、使用していないゴンドラの中で死体で発見される。
花園学園の三人組が活躍する「悪魔シリーズ」の長編4作品目となるこの作品ですが、北海道にあるスキーリゾート会社の社長令嬢・上村真由実が登場します。
このシリーズの主役のひとりである弘野香子は生粋のお金持ちのお嬢様ですから、キャラクターが被るのではないかと心配してしまうのですが、そこには計算された理由が。
弘子の家や会社でこんなことが起きては、シリーズが続かなくなってしまうんですよね。
お金持ちの世界に踏み込むために上村真由実というキャラクターを用意したのかなぁと感じました。
それにしても、この真由実ちゃん、3人組と並んでいても、とっても良いキャラクターなんですよね。
このシリーズに出てくる少女たちは、みんなよい子なのですが、そこに個性の強い3人が加わって、いつも良い味を出しています。
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