赤川次郎さんの『悪夢に架ける橋』を読みました。
主婦の仲田浩枝は、時々おかしな夢を見る。
沼の上に延びた白い通路を歩いて行くと、事件現場へ辿り着くのだ。
浩枝は、それを同級生で刑事をやっている片岡へ、匿名で情報提供するのだ。
そして、今度は、片岡が歩道橋の上から突き落とされるイメージが頭の中に浮かぶ。
慌てて、片岡の携帯電話に連絡したため、片岡は難を逃れるが、浩枝が匿名の通報者であることがバレてしまう。
さらに、浩枝は、自分と同じような能力を持つ少女と知り合う。
この少女が口にしたイメージから、自分の能力を補完した浩枝だが、今度は片岡が…
名前を思い出せないのですが、こんな映画を見たことがあるような…
まぁ、子供が予知能力を発揮して、なんて作品は、沢山ありますよね。
でも、そんな数ある作品の中に埋もれてしまわない、独特の作品になっているような気がします。
周囲が浩枝たちの予知能力に引っ張り回されるわけでもなく、ごく当たり前の生活の中で、特別な能力を持った人たちが手助けをする。
そんな自然な感じが良いのだと思います。
こんな人が現実の世界にもいて、偽装殺人を見破ったりしていると言われても、信じてしまいそうな…
そんな、社会の中に溶け込んだ作品になっていることが、この作品の1番の特徴だと言えるのではないでしょうか。
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