実家にあった大量の赤川次郎本を読み返し中です。
今回は『人畜無害殺人事件』を読みました。
あらすじ
河村昭一が娘のベッドの中で裸で殺害された。
河村は1年前に体を壊して入院。仕事を辞めていたが、良き夫、良き父親以外の何ものでもない人畜無害な人物だった。
被害者と妻の順子の周辺をあたっていた、警視庁捜査一課の名物警部・大貫は、河村に「女の影」を発見する。
「早く会いに来てね、パパ。圭子より」と書かれた手紙を見つけたのだ。
しかし、「圭子」が待っていたのは幼稚園だった…
感想
被害者のことを「誰にも恨まれていない、良い人」というのを聞くことは良くありますが、本当に誰からも恨まれていない人というのは、そうそういないもの。
良い人だからこそ妬まれたり、恨まれたりすることがあるのだから複雑なのです。
今回の被害者も、良い人だったから恨みを買ってしまったというパターン。
誰からも恨まれていない人畜無害な被害者と、誰からも恨まれる大貫を対比させているところが面白いポイント。
普段は大貫の部下である井上刑事の婚約者・向井直子の名推理と、大貫の迷推理の対決(?)になるのですが、今回は直子の名探偵っぷりが目立つ結果となりました。
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