内田康夫さんの『悪魔の種子』を読みました。
あらすじ
長岡農業研究所で水稲の新品種開発を行っている上村浩が、霞ヶ浦で水死体となって発見された。直前の会議の席上、上村と激しくぶつかった西見文明に容疑がかかるが、西見に思いを寄せる諏訪由紀子は親友である浅見家のお手伝い須美子に相談を持ちかける。
浅見はさっそく捜査に取りかかるが、三週間前、秋田の西馬音内盆踊りで彦三頭巾を着た茨城県農業研究所の職員・窪田一彦が不審死を遂げていたことを知る。
浅見は上村の事件よりも彦三頭巾を着て死亡したという窪田の事件に興味を引かれ、秋田へと向かう。
感想
西馬音の盆踊りのさなかに殺害された窪田一彦が、正規の踊り手にしか着用が許されないはずの彦三頭巾の衣装を着用していたことにまず驚かされました。
今さら説明するまでもなく、内田康夫さんはプロットを作成せずに執筆を始める作家です。
彦三頭巾の入手先は?どこで着替えたのか?など、納得のいく説明がなされるのかヒヤヒヤしながら読み進めることとなってしまい、内田康夫さんが意図したのとは異なる意味でのサスペンスを味わうことになってしまいました。
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