内田康夫さんの『黄金の石橋』を読みました。
テレビドラマで浅見光彦役を演じている絵樹卓夫の母のところに「金のことを書いた書類はどこだ」と訊ねる電話が繰り返しかかってくるという。軽井沢のセンセから依頼を受けた浅見は、ちょうど取材で訪れるルート上に絵樹の母の家があるということで、簡単に引き受けてしまう。
鹿児島に着いた浅見は、『旅と歴史』編集長の藤田から託かった封筒を大学生の緩鹿智美に手渡すが、智美のボーイフレンド・新田翔の父親が殺害され、新田に容疑がかかってしまう。
プロローグを除き、浅見の一人称の形で物語が書かれています。
このスタイルを取るのは『坊っちゃん殺人事件』、『記憶の中の殺人』に続いて三作品目ですね。
浅見の眼を通して見ることにより、読者は浅見とフェアな立場で事件を見ることができます。つまりは読者への挑戦とも受け取ることができます。
その中で、最後に浅見が言い当てる犯人とは…
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