内田康夫『イーハトーブの幽霊』

内田康夫さんの『イーハトーブの幽霊』を読みました。

北上川沿いにある“イギリス海岸”で花巻市内に住む郡池充の水死体が見つかった。郡池は頭を殴打された後、川に落とされたらしい。続いて花巻祭りが始まった日の夜、市内を流れる豊沢川で変死体が見つかった。死んでいたのは郵便局長をしている代田聡だった。
花巻祭りの取材で花巻市を訪れていた浅見だが、二つの事件は宮沢賢治にまつわる事象が関係していると考え、滞在期間を延ばして事件の捜査に乗り出す。

大辞林によると、イーハトーブとは宮沢賢治が『注文の多い料理店』の広告で使った語。一説に「岩手」をエスペラント風に発音したところからの命名とも言われる。①宮沢賢治の心象中に存在した理想郷の名。②岩手県の美称。とされています。
本作品は岩手県の花巻が舞台となっており、浅見は『旅と歴史』から依頼された花巻祭りの取材だけでなく、宮沢賢治についても取材を行うことを目的に花巻を訪れています。

事件の状況も宮沢賢治にちなんで、イギリス海岸、毒もみのすきな署長さん、銀河鉄道の夜の見立て殺人となっています。

 

 

 

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