内田康夫『斎王の葬列』

内田康夫さんの『斎王の葬列』を読みました。

鈴鹿山脈特有の叩きつけるような雨が降った夜、野元末治が御古址(おこし)の森で倒れてきた鳥居の下敷きになって死亡した。
三十四年後、天皇の名代として伊勢神宮に仕える皇女・斎王をモデルにした映画のロケが行われるが、ロケ地近くで殺人事件が発生し、ロケ隊のメンバーに容疑がかかる。浅見は学友で劇団東京シャン ハイボーイズの団長の白井貞夫からのSOS受けてロケ隊に合流するが、それをあざ笑うかのように劇団のマネージャー・塚越綾子が殺されてしまう。

映画のロケに関わる人間たちを中心にミクロな世界で話が展開していくのかと思いきや、東京シャン ハイボーイズのスポンサーである喬木が現れてから大きく様相が変わっていきます。
それでも、名前の付いた登場人物は最低限に抑えられ、数少ない“容疑者”の中から犯人を捜さなければならないという難題が待ち受けています。
しかも、三十四年前に御古址の森で倒れてきた鳥居の下敷きになって亡くなった野元末治の事件がどう絡みあってくるのか……。最後まで息をつくことができないストーリーでした。

 

 

 

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