内田康夫『耳なし芳一からの手紙』

内田康夫さんの『耳なし芳一からの手紙』を読みました。

漫画家を目指す池宮果奈は、上京の際に乗った新幹線の中で殺人事件に出くわす。殺害された永野仁一朗の隣には若い女性が乗っており、果奈も疑いをかけられたが、隣の席に座っていた自称「短刀で殺人を犯してきた」男・高山隆伸の証言で解放される。
永野の所持品の中からは、差出人が“耳なし芳一”となった封筒が見つかる。封筒の中には「日の山の上で逢おう」と書かれた紙が入っていた。
浅見は母・雪江から、殺害された永野仁一朗の妻・依江に付き添って下関へ行くよう命じられる浅見は永野の未亡人・依江のお供で下関へと向かう。

この作品はヒロインが漫画家志望の女性ということもあってか、キャラクター設定がコミカルになっています。
特に、用心棒役として出てくる高山隆伸はキャラクターが立っている。

新幹線という密室を使った作品になっていますが、トリックの回答としてはいまいち。
いつもは密室だとかアリバイだとかのトリックを、最後まで待たずにさっさと解いてしまう浅見が、珍しく最後まで引っ張った割にはなんだかなぁといった印象でした。

 

 

 

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