内田康夫さんの『隠岐伝説殺人事件』を読みました。
浅見は後鳥羽上皇遺跡発掘調査団の記録係として隠岐を訪ねます。
すると、親睦パーティーに乱入し、上皇の祟りがあると騒いでいた老人が溺死体で発見される。
さらに、発掘現場では考古学者の佐田の変死体が見つかる。
いずれも、笑いながら死んでいったという不審な死に方であった。
後鳥羽上皇がテーマに取り上げられたのは、「浅見光彦シリーズ」第一作の『後鳥羽伝説殺人事件』以来二度目です。
『後鳥羽伝説殺人事件』が後鳥羽上皇が隠岐に流される際の逸話を取り上げているのに対し、『隠岐伝説殺人事件』では隠岐に流されてからの伝説が取り上げられています。
内田康夫さんの作品を読んでいると、どこまでが史実で、どこからが創作なのかがわからなくなることがありますが、この作品はまさにそんな感じの作品でした。
途中で、隠岐での発掘の話などは本当のことなのだろうかと思って、インターネットで軽く調べてみましたが、創作の部分が多いようですね。
その境目がわからないところがさすがだなぁと、今更ながら感心してしまいました。
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