内田康夫さんの『白鳥殺人事件』を読みました。
菓業の業界紙を発行する会社の社長・芹沢武史は浅見との取材旅行中、「白鳥の」というダイイングメッセージを残して殺害されます。
二日後、芹沢が泊まっていたホテルに偽名で泊まっていた男が熱海で転落死し、警察は芹沢を殺害した犯人が自殺を遂げたとして捜査終結としますが、浅見はダイイングメッセージの謎が解けていないとして、捜査を続行します。
前期の内田康夫さんの作品のタイトルは『○○伝説殺人事件』といった歴史にまつわるものや、『○○殺人事件』という地名を付けたものが多いのが特徴です。
その“法則”に当てはめてみると、今回の『白鳥殺人事件』の“白鳥”は地名になるわけですが、地名だけでなく、様々な“白鳥”が登場します。
さらには、執筆当時世間を賑わしていたグリコ森永事件までをも取り込み、スケールの大きな作品に仕上がっています。
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