内田康夫『平家伝説殺人事件』

内田康夫さんの『平家伝説殺人事件』を読みました。

銀座の店『サルート』に勤める多岐川萌子は店に来た客・当山から金儲けの話を持ちかけられます。しかも、どう転んでも犯罪にならない完全犯罪ならぬ”安全犯罪”なのだと言う。
萌子に与えられた「仕事」は当山が連れて来た稲田と夫婦を装って生活をすること。そして、多額の生命保険をかけられた稲田は高知行きのフェリーから転落してしまいます。
さらに、稲田が転落したフェリーに乗り合わせていた当山が密室となったマンションの一室から転落死してしまいます。

「浅見光彦シリーズ」の2作目にあたるこの作品は、『後鳥羽伝説殺人事件』とは違って初めから浅見光彦の活躍を想定して書かれた作品となっています。
ただ、まだ「浅見光彦シリーズ」の骨子は固まりきっていないように思いました。

旅情ミステリとしてはまだ物足りないものがあり、逆に本格ミステリとしての色が濃く出ているように思えます。
しかし、せっかくの人間消失トリックと密室トリックの両方をあっけなく中盤で解き明かしてしまいます。
それでも、最後まで飽きさせずに読ませるところがさすがだと感じました。

 

 

 

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