内田康夫『「紫の女」殺人事件』

内田康夫さんの『「紫の女」殺人事件』を読みました。

本作品のヒロイン曾宮一恵は両親と共に服毒。1人心肺停止状態から蘇生します。
その際、幽体離脱をして、3人の倒れる部屋の中に男性がいたのを見たと言うのですが誰も相手にしてくれません。
警察は一家心中との判断を下して捜査を打ち切ってしまいます。

一恵は偶然出会った内田康夫に、事件の再捜査を浅見光彦に行ってもらうよう依頼します。

心中として1度片付けられてしまった事件を掘り返すわけですから、そう簡単には事が運びません。
しかし、警察内部に“味方”を作った光彦はあっさりと幽体離脱の謎を解き明かし、現場に男性がいたことを証明してしまいます。

和菓子を取り上げた作品ですが、和菓子の世界の厳しさや現状も記されています。
私自身、和菓子は好きですし、味にも見た目にも魅了されるのですが、食べるのは年に1度ぐらい…
そんな中打とうとした起死回生の1打が悲劇の呼び水となってしまいます。

比較的ストレートに事件の捜査が進むのかなと思いきや、最後に事件が大きく動いて、なかなか読み応えのある作品に仕上がっていました。

 

 

 

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