内田康夫さんの『赤い雲伝説殺人事件』を読みました。
今回のヒロイン小松美保子は浅見光彦の母雪江婦人の絵画教室仲間。『遺譜 浅見光彦最後の事件』や(私はまだ読んでいませんが)『隅田川殺人事件』にも登場するキャラクターの初出作品です。
美保子が描いた絵を購入した老人が殺害され、絵が持ち去られてしまいます。
光彦は雪江から絵の捜索を命じられ事件に関わることに。
雪江からは殺害事件には首を突っ込まないようにと釘を刺されますが、言い付けを守るような光彦ではありません。
そして、2人目の犠牲者が代議士だったということもあり、光彦は警察のお偉方たちから依頼されて事件を追うことに。
当然相手は政治に関わる人たちですので、お固い事情聴取に…なんだかアガサ・クリスティでも読んでいるのかと錯覚してしまいました。
事件の捜索が進んでいるのかいないのかよくわからないままクライマックスへ。
最後は関係者を集めて謎解きってところもクリスティ的。
このパターンは私はあまり得意ではないのですが、平家落人の島に伝わる伝説を絡めたりしてあって、楽しく読むことができました。
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