内田康夫さんの『砂冥宮』を読みました。
浅見光彦が取材で知り合った三浦半島の名家の当主が石川県にある安宅の関で死体で見つかった。
警察は物取りの犯行として捜査を開始しますが、光彦は顔見知りによる犯行とみて独自に捜査を開始します。
やがて事件の背景に内灘闘争が見え隠れしてきます。
内灘闘争については私もこの作品を読むまでは知らなかったのですが、朝鮮戦争の時代、石川県の内灘町にアメリカ軍の試射場を設けることに対して反対運動が起きた事件を指すそうです。
私が受けた印象では、話の筋はストレート。比較的読みやすかったと思います。
最後も綺麗に纏まっていました。
ちなみに…
以前『金沢殺人事件』について書いたときに、他に金沢市を扱った作品が無いというような書き方をしてしまいましたが、この作品でちゃんと(?)扱われていましたね。すっかり見落としていました…
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