内田康夫さんの『歌枕殺人事件』を読みました。
浅見光彦は浅見家のカルタ大会で知り合った、東京都のカルタクイーン朝倉理絵の父親が3年前に殺害された事件を調査することになります。
理恵の父親の手帳に残された「白浪、松山を越えゆ」という文字を手がかりに推理を進めていくのですが、「末の松山」と言えば百人一首に『契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山浪越さじとは』とあるように波が越えないことを現した歌枕です。
このシリーズには珍しく、最後はアリバイ崩しになります。
理絵と光彦の微妙な気持ちの変化、すれ違いなどの描写もさすがでした。
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