内田康夫さんの『長崎殺人事件』を読みました。
長崎で起きたある殺人事件の容疑者として捕まった父を助けてほしいとの手紙が軽井沢の先生に届くところから物語は始まります。
この事件の発生前後の事から始まり、長崎で発生した3件の殺人事件を追っていくのですが、いつのまにやら手紙を出した娘も出てこなくなり、勝手に話が進んでいきます。
さらにこの作品、浅見光彦がなかなか出てこない!
ようやく登場したのは1/4を過ぎた90ページを超えてからでした。これだけ待たされると不安になってしまいます。
話の終盤は私の苦手な長台詞による推理。でも、なぜかこの作品は集中力が途切れることとなく読むことができました。
別々に捜査本部が設けられた3つの殺人事件が1つの事件に繋がっていくのですが、そのうちの1つは密室状態で遺体が見つかるというもの。
しかも、舞台は長崎の観光名所「グラバー邸」ということで期待に胸膨らませていたのですが…
ここは少し拍子抜けといった感じでした。
タイトルに『長崎殺人事件』とあるように、長崎の名所が出てきます。そういった部分に目を向けながら読むのも面白いかもしれませんね。
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