内田康夫『鯨の哭く海』

内田康夫さんの『鯨の哭く海』を読みました。

この作品は、捕鯨問題を取り上げた作品です。
捕鯨に賛成するか、反対するか、非常に難しい問題です。
捕鯨をやめたことで鯨が増えすぎてマグロなどの漁獲量が減っているとか、捕鯨を始める前の状態に戻りつつあるだけなのだから、そんなはずはないとか…
でも、1度捕鯨や他の魚を獲ることで生態系のバランスを崩してしまった以上、「過去と同じ」ということはあり得ません。したがって、「今」を考える必要があります。
現在日本が行っている「調査捕鯨」が、本当に調査になっているのかは疑わしいところですが、現状を知ることなしに感情論だけで水掛け論を行っても、解決の糸口は見つかりません。
一方、捕鯨を行う必要があるのかという問題もあります。もちろん、雇用の問題はありますが、現在の日本では、鯨肉を食べなくとも栄養価を満たすことは可能だと思います。でも、多くのタンパク源は指向によって選ばれていることも事実です。
本当に難しい問題。

ストーリーの方ですが、特にひねりもなく、素直な展開。
でも飽きさせないのが内田康夫さんのすごいところ。
また次の本を手に取ってしまうんですよね…
 

 

 

過去の「内田康夫」記事

 

 

 

 

 

 

 

にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村

 

coralの読書記録 - にほんブログ村

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました