内田康夫さんの浅見光彦シリーズ『三州吉良殺人事件』を読みました。
この作品は浅見光彦シリーズ42作目になるとか。調べてみると、1作目の『後鳥羽伝説殺人事件』から最新作の『弧道』まで全部で116作品あるのだとか。
この作品は浅見光彦シリーズには珍しく(?)、ミステリの要素がたっぷりと詰まっていて、最後まで謎解きを楽しむことができました。
whodunit(フーダニット: 誰がやったか)、howdunit(ハウダニット: どのようにやったか)、犯行現場の謎、そしてアリバイ崩し。これを聞いただけでもミステリファンならちょっとワクワクしてしまいますよね。
話は雪江未亡人と浅見光彦が三州へ旅行に行って殺人事件に巻き込まれる所から始まるのですが、いつもはちょい役の雪江未亡人がいい味を出しています。
言いにくいことを代弁したり、押さえ役に回ったり…。そしておせっかいを焼いたり…
浅見光彦のたじたじっぷりも面白いです。まるでボケと突っ込みが入れ替わる笑い飯さんの漫才を見ているみたい。
また、日本の歴史を作中に取り入れつつ、同時に執筆当時の社会問題も巧みに取り入れる。これもまた内田康夫さんの作品に引き込まれる1つの要因なのかも知れません。
過去の「内田康夫」記事
コメント