読書

├ 乾くるみ

【読書】乾くるみ『リピート』

「今から約1時間後の午後5時45分に、地震が起きます」突然かかってきた怪しい電話のとおり、午後5時45分に地震が発生した。電話をかけてきた人物は、これまで何回も過去と現在を往復しているため、地震の発生時刻がわかるのだという。そして今回、その...
├ 小路幸也

【読書】小路幸也『娘の結婚』

娘が"紹介したい人"を連れてきたとき、あなたはどんな言葉をかけますか?娘の実希が9歳の時に妻に先立たれてから、男手1つで実希を育ててきた孝彦。実希が孝彦に紹介したいのは、以前住んでいたマンションの隣室の息子・真らしいが、妻同士の関係に何か確...
└ 近藤史恵

【読書】近藤史恵『ホテル・ピーベリー』

ハワイ島で日本人夫婦が経営する"リピーターお断り"のホテル〈ピーベリー〉。木崎淳平は、ビザなしで滞在できる最長の期間、3ヶ月を過ごす予定で〈ピーベリー〉を訪れる。宿泊客は日本人ばかり5人。淳平がここでの暮らしに慣れてきた頃、宿泊客の1人がプ...
├ 望月麻衣

【読書】望月麻衣『京都寺町三条のホームズ12 祇園探偵の事件手帖』

京都寺町三条のホームズこと、骨董品店〈蔵〉のオーナーの孫・家頭清貴が、研修の最後の場として選んだのが、知り合いの小松の探偵事務所!これまで閑古鳥が鳴くような探偵事務所だったが、京都の街をよく知る清貴は、人づてを辿って次々に仕事の依頼を取って...
├ 一色さゆり

【読書】一色さゆり『光をえがく人』

政治犯として捕らえられたミャンマー人が、監獄の中で描いた一風変わった絵…ハングルがぎっしり書き込まれたアドレス帳を拾った美大の事務職員…郷土では各家に人形が飾られているというフィリピン人と出会った人形作家…モンゴルで記憶を失った有名写真家の...
├ 恩田陸

【読書】恩田陸『チョコレートコスモス』

「僕は、無駄なオーディションはしませんから」新国際劇場の杮落としとして上演する女性の2人芝居の噂を聞きつけた第1線で活躍する舞台女優の東響子。しかし、プロデューサーの芹澤はオーディションを受けたいという響子の願いをあっさりと切り捨ててしまう...
├ 拓未司

【読書】拓未司『ボトムレス』

「死ぬかもしれませんが、召し上がりますか?」路地裏にひっそりと佇むレストラン〈HOLE〉では、"死ぬほど旨い料理"を食べられるという。噂を聞きつけてやってきても、なかなか〈HOLE〉は見つからない。その〈HOLE〉に辿り着いた料理評論家の上...
├ 島本理生

【読書】島本理生『匿名者のためのスピカ』

景織子はなぜ自分から車に乗り込んだのか?笠井は恋人の景織子から、高校生時代に監禁された経験があると打ち明けられる。ある日、景織子を監禁した高橋が景織子の弟に暴行を働き、景織子を車に乗せて連れ去ってしまう。しかし、景織子は自ら進んで車に乗り込...
▼著者 カ行

【読書】小西マサテル『名探偵のままでいて』

認知症の祖父は、ある日突然安楽椅子探偵に変貌する!小学校教諭の楓の祖父は、かつて小学校の校長をしていたが、レビー小体型認知症を患い介護を受けながら生活をしている。しかし、体調が良いときは認知症であることを忘れさせるくらい、若い頃の鋭敏な思考...
└ 岡崎琢磨

【読書】岡崎琢磨『下北沢インディーズ』

「将来有望なインディーズバンドを発掘するコラムの連載」音楽雑誌の編集部で勤務する音無多摩子にとって初めての連載の仕事が与えられた。と言っても、星の数ほどあるインディーズバンド。どこに行けば目当てのバンドに出会えるのかわからない多摩子に、編集...
├ 秋吉理香子

【読書】秋吉理香子『月夜行路』

冷え切った夫婦関係に不満を募らせていた涼子は、夫が女性からの夜中の電話で呼び出されて出て行くのを見て、堪忍袋の緒が切れた。夫をひっぱたいてから家出をしようと夫のあとを追うが、バーのママ・ルナに止められる。そして、ルナに誘われるまま、涼子の大...
└ 近藤史恵

【読書】近藤史恵『モップの精は深夜に現れる』

キュートでスタイルも良い女の子・キリコが選んだ職業は清掃員。掃除をするのが好きで、ピカピカになっていくのが楽しいらしい。そんなキリコがオフィスの掃除をしていると、そのオフィスで課長として働いている男と鉢合わせ。「そんな服装で掃除ができるはず...
▼著者 ハ行

【読書】法坂一広『弁護士探偵物語 天使の分け前』

主婦とその1歳の娘を殺害した罪に問われた内尾を弁護することになった「私」。しかし、裁判の進め方に異を唱えたことから懲戒処分を受けてしまう。「天使の分け前」とは、蒸留酒を樽で発酵させたときに、水分やアルコール分が蒸発して目減りすることを言いま...
├ パトリシア・コーンウェル

【読書】パトリシア・コーンウェル『禍根』

シリーズ第1巻の『検屍官』から34年。常に最新の鑑識技術と法医学、科学技術を取り入れることで、あたかも近未来に連れて行かれたかのような気に読者をさせる『検屍官シリーズ』の第25弾。前作『烙印』の刊行から5年(原作)、登場人物たちの間にも数年...
└ 塔山郁

【読書】塔山郁『病は気から、死は薬から 薬剤師・毒島花織の名推理』

薬剤師の毒島さんが、薬や医学の知識を使って謎を解く、「薬剤師・毒島花織の名推理シリーズ」第4弾です。今回、毒島さんに想いを寄せるホテルマン・水尾爽太の前に現れたのは、認知症を患った女性。どうして自分がホテルの部屋にいるのかわからないという。...
└ 中山七里

【読書】中山七里『連続殺人鬼カエル男 完結編』

被害者をカエルに見立てて殺害するシリアルキラー"カエル男"がみたび現れた。今回狙われたのは、いわゆる"人権派"と呼ばれる弁護士たち。刑法第39条(「心神喪失者の行為は罰しない」、「心神耗弱者の行為は刑を減軽する」)を適用して無罪や減刑を勝ち...
├ 湊かなえ

【読書】湊かなえ『カケラ』

美容外科医の橘久乃は、幼馴染みの志保から「痩せたい」と相談される。志保にカウンセリングを行っていくと、太っていた同級生・横網八重子のことや、その八重子の娘・有羽が大量のドーナツに囲まれて自殺したという話が出てくる。久乃は、関係する人間1人1...
├ 大倉崇裕

【新刊】大倉崇裕『怪獣殺人捜査 高高度の死神』

12/19、二見書房より、大倉崇裕さんの『怪獣殺人捜査 高高度の死神』が発売されました。巨大生物「怪獣」の上陸で、幾度となく危機に陥ってきた日本は、専門省庁「怪獣省」を設置。怪獣の発見・予報・殲滅の撃退プロセスを確立させてきた。しかし、過去...
├ 大倉崇裕

【読書】大倉崇裕『琴乃木山荘の不思議事件簿』

『聖域』や『生還 山岳捜査官・釜谷亮二』などの山岳ミステリを過去にも発表してきた大倉崇裕さんの、山に対する愛情が詰まった1冊。主人公は、琴乃木山荘でアルバイトをする棚木絵里。過去の山岳ミステリのようなガチガチの作品ではなく、琴乃木山荘で働く...
└ 中山七里

【読書】中山七里『笑え、シャイロック』

帝都第一銀行に入行して3年目の結城真悟は、渉外部への異動を命じられる。リーマンショック後、焦げつきそうになった債権の回収を行う渉外部の仕事は困難を極めていた。しかも、結城がついて渉外部の仕事を教わっていた課長代理の山賀が殺害されてしまう。結...
├ 望月麻衣

【読書】望月麻衣『京都寺町三条のホームズ11 あの頃の想いと優しい夏休み』

前作『京都寺町三条のホームズ10 見習い鑑定士の決意と旅立ち』で、骨董品店〈蔵〉でアルバイトをする真城葵が20歳を迎え、葵の恋人であり〈蔵〉のオーナーの孫である家頭清貴と初めての泊まりがけの旅行へ行きましたが、物語はここで一休み。ここまで突...
├ 長江俊和

【読書】長江俊和『掲載禁止』

丘直子が同行取材した『品格を守る会』の代表タナカは、タバコの吸い殻をポイ捨てした車を停止させ、吸い殻を突き返したり、渋滞の原因となっている荷下ろし中のトラックを移動させたりと、公序良俗に反する行為を取り締まっていく。タナカは、なぜそこまで極...
├ 三日市零

【読書】三日市零『復讐は合法的に』

弁護士資格を持ち、現在は法律探偵事務所を営むエリスは、"裏メニュー"として「復讐」を仕事として請け負っていた。法律の専門家としての知識を最大限に利用して、犯罪すれすれの"合法的な復讐"を行う。そのエリスもまた、表の顔と裏の顔を器用に使い分け...
├ 辻村深月

【読書】辻村深月『鍵のない夢を見る』

盗癖のある女、婚期を逃した女、恋人からのDVに悩む女、教授に気に入られてしまった女、育児に疲れた女…どの町にでもいるような女たちが一生懸命生きていく様子を、明暗のコントラストをつけて描き出す。辻村深月さんだからこそ書けた、作中の女に試練と愛...