読了

├ 内田康夫

【読書】内田康夫『幻香』

浅見のもとに香水の香り漂う封書が舞い込んだ。国井由香という女性からのもので、中には「四月十日の午前九時に、栃木県の幸来橋の上でお待ちしております。必ず来てください。でないと、私は死ぬことになります。」と書かれていた。約束の場所へ出かけていった浅見は、張り込んでいた刑事から職務質問を受ける。四月二日に県庁堀で男性の他殺体が発見され、上着の隠しポケットに「4/10/09幸来橋」と書かれたメモが入っていたのだという。殺害された男性・戸村浩二は化粧品会社で調香師として働いていた。
├ 三上延

【読書】三上延『ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~』

前作『ビブリア古書堂の事件手帳 ~扉子と不思議な客人たち~』では6歳だった扉子が、早くも高校生になっています。また、それに合わせるように、時間も未来へとタイムスリップ。なんだか不思議な感じがします。とはいえ、今回扱う事件は、扉子が生まれた年と、小学校高学年の時のものです。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『長野殺人事件』

品川区役所で働く宇都宮直子は、税金の督促で訪れた男の家で書類が入った角封筒を預けられる。自分が死ぬまで預かっていてほしいと頼まれたのだが、本当にその男性が長野で殺害されてしまった。直子の様子を見かねた夫の正享は友人である浅見に相談を持ちかける。事件捜査のため長野を訪れたは、「信濃のコロンボ」こと竹村岩男警部と再会する。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『還らざる道』

岐阜県と愛知県の県境にある矢作ダムで、総合インテリアメーカーの会長・瀬戸一弘が殺害された。瀬戸は生前、孫の雨宮正恵に宛てて書類と壺を送付していた。明智光秀の取材で足助を訪れた浅見は、瀬戸一弘の孫娘・雨宮正恵と出会う。一弘の故郷である加子母を訪れた浅見と正恵は、五十年前、一弘の父・由蔵が盗伐中の事故で死亡していたことを知る。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『棄霊島』

浅見が五島列島の取材で世話になった元警察官・後口能成が御前崎の海岸で死体となって発見された。後口は長野にいる娘の家に身を寄せるために五島の家を後にしたところで、娘には東京へ寄ってから行くと伝えていた。浅見は事件の捜査のため長崎へ引き返すが、軍艦島で生まれた最後の赤ん坊だという篠原雅子に会う。雅子が産まれるとき、切迫流産の危機が迫った母・紀子は、自衛隊のヘリコプターによって本土の病院へ運ばれていた。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『悪魔の種子』

長岡農業研究所で水稲の新品種開発を行っている上村浩が、霞ヶ浦で水死体となって発見された。直前の会議の席上、上村と激しくぶつかった西見文明に容疑がかかるが、西見に思いを寄せる諏訪由紀子は親友である浅見家のお手伝い須美子に相談を持ちかける。浅見はさっそく捜査に取りかかるが、三週間前、秋田の西馬音内盆踊りで彦三頭巾を着た茨城県農業研究所の職員・窪田一彦が不審死を遂げていたことを知る。浅見は上村の事件よりも彦三頭巾を着て死亡したという窪田の事件に興味を引かれ、秋田へと向かう。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『逃げろ光彦』

赤坂の洋食店で昼食をとった浅見を、店のウェーターが追いかけてきた。忘れ物だと言って手渡された携帯電話は浅見の前に店を出て行った女性のものであったが、浅見はなんとなくその携帯電話を受けとってしまう。その日から都内のホテルでカンヅメになっていた軽井沢のセンセこと内田と携帯電話の中身を確認したところ、麻薬取引を思わせるメールが残されていた。後日、洋食店で携帯電話を忘れていった女性・井上薫と偶然出会った浅見は、ホテルの薫の部屋でお茶を飲むが、そこに兄・陽一郞から「すぐにそこから逃げろ、光彦」と電話が入る。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『風の盆幻想』

『熊野古道殺人事件』以来、軽井沢のセンセこと内田康夫さん本人が全編にわたって登場します。浅見に向かって「僕は考える人、きみは歩く人」などと大きなことを言ってみせますが、実際には推理は浅見にお任せとなっています。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『上海迷宮』

日本で法廷通訳として活躍する中国人女性・曾亦依の友人・賀暁芳が新宿のマンションで殺害された。さらに、上海に住む父親・曾維健が殺人容疑で公安局に捕らえられたという。亦依は、父親の友人である林道義教授から浅見を紹介される。浅見は飛行機が苦手なことを理由に拒むが、大阪から出るフェリーがあることを知り、依頼を引き受ける。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『焦茶色のナイトガウン 杉原爽香47歳の冬』

爽香の高校の同級生・井田和紀は、妻を殺害した容疑で警察に逮捕された。無実を信じる娘の梨花は、父は無実だと爽香に相談を持ちかける。一方、打合せの帰りに火事の現場を通りがかった爽香は、飛び火したアパートの2階の窓から「この子を受け止めて下さい」という声を聞く。とっさに2階の窓から飛び出してきた人を受け止めようとした爽香だったが、落ちてきたのは19歳の女性だった。さらに、火事の現場からは国会議員の息子の他殺体が発見される。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『他殺の効用』

山久物産の社長・山橋啓太郎が自宅近くの仕事場で首を吊っているのを発見された。浅見の母・雪江の俳句仲間で同社専務の久永は、社長は殺害されたのではないかと、浅見に相談を持ちかける。自殺するにしても、約五十億円の生命保険が入るようになる、三日後以降にしたはずだと言うのだ。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『イタリア幻想曲 貴賓室の怪人II』

学生時代ヨーロッパを旅した浅見の兄・陽一郎がイタリアで出会った日本人が、数日後に事故死した。そして二十七年後、豪華客船「飛鳥」で世界一周クルーズ中の浅見のもとに依頼が舞い込む。イタリアのトスカーナ地方にあるカッシアーナ・アルタという村にあるヴィラ・オルシーニに豪華客船「飛鳥」の乗客たちが予約を入れて間もなく、「貴賓室の怪人に気をつけろ」という脅迫状が届いた。浅見に助けを求めたのはそのヴィラを手伝う若狭優子からのものだった。浅見たちが到着して間もなく、カッシーナ・アルタでは日本人画家の殺人が発生する。そこには、キリスト教の聖遺物に関する秘密が関わっていた。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『十三の冥府』

雑誌『旅と歴史』で『都賀留三郡史(つがるさんぐんし)』という古書の正当性を支持する記事を連載したところ、記事を批判する投書が大量に送りつけられた。対処に困った編集長の藤田は浅見に事態の解決を依頼してきた。『都賀留三郡史』を発見した八荒神社の宮司・湊博之は、『都賀留三郡史』こそが史実だと譲らない。一方、『都賀留三郡史』を否定する論文を発表する予定だった青森中央大学の本間教授は学会の三日前に急死した。また、湊宮司の自宅に出入りしていた棟梁は事故死、その事故の唯一の目撃者が殺害される。否定派の人間が相次いで死亡するが、これはアラハバキ神の祟りによるものなのか?
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『化生の海』

北海道余市でウイスキーの蒸留所でガイドをしている三井所園子の父・剛史は、五年前金策のために松前へ行くと家を出たあと、石川県加賀市の海で殺害されているのが見つかった。浅見はわずかに残された剛史が生きた痕跡を追って、北海道、北陸、北九州を駆け巡るが、それはかつて北前船が辿った道でもあった。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『贄門島』

千葉県大原町で行われるはだか祭りの取材に訪れた浅見は、同業者の平子裕馬と出会う。平子の高校時代の友人が時化の海に単独で漁に出て帰らぬ人になってしまったという。さらに、他にも死亡事故が続いたという。はだか祭りの翌日、浅見は父・秀一が生前海難事故に逢ったときにお世話になった人物にお礼を言うため、美瀬島――別名贄門島――へ渡るが、同行した平子が行方不明になってしまう。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『しまなみ幻想』

村上咲枝の母・美和はしまなみ海道の橋の上から転落死した。実家の老舗和菓子屋の経営不振によるノイローゼが原因とみられたが、咲枝は母の死に疑問を抱く。咲枝は平塚亭で浅見と出会うが、その直後に愛媛県新居浜市の山道で車が転落し、女性が死亡した。この女性こそが咲枝の母を最後に目撃した人物であった。この事件を受け、浅見はしまなみ海道へと向かい、咲枝と共に「世界最小の探偵団」を結成する。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『中央構造帯』

阿部奈緒美が勤める日本長期産業銀行には「将門の椅子」とよばれる席があり、この席に座った人が相次いで不審死を遂げている。そして、奈緒美が恋した田中誠一が殺害されてしまった。そんな時、奈緒美は大学の同窓生である浅見と出会う。さらに、茨城県の将門川で自殺者が出たが、これらの事件は平将門の呪いによるものなのか?
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『箸墓幻想』

邪馬台国の研究に生涯を捧げた考古学界の権威小池拓郎が殺害された。その直後、小池が発掘の指揮を執っていたホケノ山古墳から画文帯神獣鏡が見つかった。浅見は小池が寄宿していた当麻寺の住職に依頼され、事件の解明に乗り出す。浅見は小池が残した一通の古い手紙と写真を手掛かりに捜査を進める。
├ トム・クランシー

【読書】トム・クランシー『米中開戦』

トム・クランシーの『米中開戦』を読みました。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『貴賓室の怪人「飛鳥」編』

浅見の元に、日本最大の豪華客船「飛鳥」で、世界一周の取材旅行をするという仕事が舞い込んだが、「飛鳥」では「貴賓室の怪人に気をつけろ」という手紙が浅見を待ち受けていた。寄港地の香港を出航した三日後、浅見と同室で、香港で下船した後行方不明になっていた村田の死体が船内の遺体安置ケースの中で発見される。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『秋田殺人事件』

兄・陽一郎からの依頼で秋田県の副知事・望月世津子の私設秘書となった浅見だが、秋田県では県の第三セクターである建設会社が残した膨大な債務と欠陥住宅の問題が吹き荒れていた。世津子の就任と時を同じくして、県庁の職員が不審死を遂げるが、警察は早々に自殺と結論づけてしまう。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『ユタが愛した探偵』

暴露雑誌を刊行する会社の社長・風間了が沖縄で死亡しているのが発見された。浅見は風間の会社の社員に依頼されて事件を解き明かすために沖縄へ向かう。風間は生まれながらに霊能力を持つ女性・式香桜里を追って沖縄を訪れたと考えられたが、香桜里は風間とは会っていないと言う。浅見は香桜里の能力の助けを借りつつ、事件の真相に迫る。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『氷雪の殺人』

浅見は北海道沖縄開発庁長官の秋元康博と利尻島で密かに面会する。秋元は二カ月前に利尻富士の登山道で東京都の会社員・富沢春之が自殺した件について、事件性がないか調べなおして欲しいと浅見に要望した。浅見が富沢の足跡を辿ったところ、カルチャーセンターに「プロメテウスの火矢は氷雪を溶かさない」というメモを残していたことがわかった。また、恋人の中田絵奈の元には『氷雪の門』という歌が入ったCDが送られていた。
├ 内田康夫

【読書】内田康夫『黄金の石橋』

テレビドラマで浅見光彦役を演じている絵樹卓夫の母のところに「金のことを書いた書類はどこだ」と訊ねる電話が繰り返しかかってくるという。軽井沢のセンセから依頼を受けた浅見は、ちょうど取材で訪れるルート上に絵樹の母の家があるということで、簡単に引き受けてしまう。鹿児島に着いた浅見は、『旅と歴史』編集長の藤田から託かった封筒を大学生の緩鹿智美に手渡すが、智美のボーイフレンド・新田翔の父親が殺害され、新田に容疑がかかってしまう。