▼著者 ア行 【読書】乾緑郎『完全なる首長竜の日』 漫画化の和淳美は、15年続いた連載が、新編集長の方針の下、打ち切りとなってしまう。その淳美には、自殺未遂を図って植物状態になった弟の浩市がいたが、植物状態になった患者とコミュニケーションがとれる〈SCインターフェース〉を介してセンシングを続けていた。しかし、浩市はいつも自殺という方法を用いて一方的にセンシングを終了してしまう。 2024.02.12 ▼著者 ア行
▼著者 サ行 【読書】塩田武士『罪の声』 大日新聞文化部の阿久津英士は、年末企画『ギン萬事件――31年目の真実――』の担当として、社会部に借り出される。ギン萬事件は、かつて日本を震撼させた食品会社脅迫事件だが、迷宮入りのまま時効を迎えていた。一方、京都でテーラーを営む曽根俊也は、自宅で古いカセットテープを見つける。テープに吹き込まれていたのは俊也の子供の時の声で、ギン萬事件で犯人が使用した音声だった。 2024.02.11 ▼著者 サ行
└ 中山七里 【読書】中山七里『護られなかった者たちへ』 居住者がいなくなったアパートの一室で、福祉保険事務所に勤める三雲忠勝の死体が見つかった。三雲は両手両足を拘束された上で口を塞がれ、餓死させられていた。さらに、農機具小屋の中で、県議会議員の城之内猛留が同様の手口で殺害されているのが見つかる。三雲も城之内も、善人で、人格者であるという評判が高かった。 2024.02.03 └ 中山七里
├ 島本理生 【読書】島本理生『Red』 夫と2歳の娘、義母と家を空けていることが多い義父と暮らしている村主塔子は、友人の結婚式で、20歳の頃不倫をしていた会社役員・鞍田秋彦と再会する。その鞍田から、現在面倒を見ている会社で契約社員として働かないかと誘いを受ける。仕事を始めることに賛成してくれた夫だったが、仕事と育児の合間で、1つまた1つと夫への不満がつのりだす。 2024.01.28 ├ 島本理生
├ 貴志祐介 【読書】貴志祐介『青の炎』 湘南の高校に通う櫛森秀一は、母と妹との3人暮らし。しかし、母が10年前に再婚し、すぐに別れた元継父・曾根隆司が家に転がり込み、酒と博打に溺れる生活を送っていた。このままでは、母や妹の身に危険が迫る。秀一は、曾根を殺害するための完全犯罪を計画する。 2024.01.27 ├ 貴志祐介
├ 島本理生 【読書】島本理生『ファーストラヴ』 テレビ局アナウンサーへの就職にチャレンジしている聖山環菜は、2次面接で失敗したあと、父で画家の聖山那雄人が勤める美術学校へ行き、包丁で刺し殺してしまう。テレビにも出演する臨床心理士の真壁由紀は、環菜のことを本にしないかと持ちかけられる。さらに、環菜の国選弁護人として、由紀の義弟・庵野迦葉が弁護を担当することになる。 2024.01.07 ├ 島本理生
├ 秋吉理香子 【読書】秋吉理香子『暗黒女子』 聖母女子高等学院文学サークルを復活させ、会長に就いた白石いつみが、新館校舎テラスから転落して死亡した。いつみの手には、スズランの花が握られていた。いつみの死後に開かれた定例会では、闇鍋を食べながら、会員が1人ずついつみの死をテーマにして執筆した短編小説を朗読していくことになった。 2024.01.03 ├ 秋吉理香子
├ 島本理生 【読書】島本理生『よだかの片想い』 前田アイコの左目の下から頬にかけては、生まれつきのアザがある。常に他人の目を気にしながら生活してきたこれまでの人生。そんなアイコに、顔にアザや怪我がある人に対するインタビューの話が持ちかけられる。承諾したアイコには、本の表紙になって欲しいというお願いまで…さらに、その本を原作にした映画の制作が決まる。監督は飛坂逢太。研究一筋で大学院博士前期課程まで進んだアイコは、飛坂に初恋の想いを抱く。 2023.12.21 ├ 島本理生
├ 伊坂幸太郎 【読書】伊坂幸太郎『ラッシュライフ』 仙台を目指す画商と画家、プロフェッショナルな空き巣を自尊する男、夫と別れて不倫相手との再婚を目指す心理カウンセラー、職を失ってから再就職口が見つからない男性…様々な事情を抱えた男女らの人生が、仙台を舞台に絡み合う。 2023.08.20 ├ 伊坂幸太郎
├ 恩田陸 【読書】恩田陸『蜜蜂と遠雷』 3年に1度開かれる芳々江国際ピアノコンクール。世界5ヶ所で行われたオーディションを突破した90人の中から、本戦に進めるのはわずか6人。養蜂家の父親について各地を転々とし、家にピアノを持たない風間塵。かつて母の死をきっかけに表舞台から去ってしまった栄伝亜夜。亜夜に誘われてピアノをはじめたマサル・カルロス・レヴィ・アナトールらが、互いにリスペクトしあいながらコンクールに挑む。 2023.08.19 ├ 恩田陸
├ 乾くるみ 【読書】乾くるみ『イニシエーション・ラブ』 大学4年生の鈴木夕樹は、人数合わせのために参加した初めての合コンで、運命の女性・成岡マユコと出会う。不器用ながらも付き合いだした2人だったが、地元企業に就職した鈴木が、2~3年の期間、東京の本社へ派遣されることが決まる。週末ごとに下道を車で飛ばして静岡にいるマユコのところに通う鈴木だったが… 2023.07.26 ├ 乾くるみ
└ 米澤穂信 【読書】米澤穂信『インシテミル』 求人雑誌に載っていた、時給11万2千円の短期バイト。「ある人文科学的実験の被験者」とだけ知らされて応募した12人は、暗鬼館という建物に集められた。7日の間、暗鬼館の地下で生活し、自分以外の参加者を殺せば報酬が2倍。正しい犯人を指定すれば報酬が3倍などのルールが説明され、各参加者には別々の凶器が与えられた。何事も起こさずに、当初予定されていた報酬だけを得ようという提案をあざ笑うかのように、3日目の朝に1人目の死体が発見される。 2023.07.18 └ 米澤穂信
▼著者 ハ行 【読書】福井晴敏『亡国のイージス』 小型核兵器なみの爆発力を持ち、人を10秒で死滅させる毒性がある化学兵器が、北朝鮮の工作員の手によって盗み出された。また、ミサイル防衛のため、ミニ・イージス・システムを搭載した〈いそかぜ〉が、演習中に一部の船員と、船員にまぎれて乗船していた北朝鮮の工作員に乗っ取られた。 2023.07.07 ▼著者 ハ行
├ 海堂尊 【読書】海堂尊『チーム・バチスタの栄光』 東城大学医学部付属病院の不定愁訴外来、通称愚痴外来を担当する田口医師は、病院長の高階から呼び出される。病院内で行われている左心室縮小形成術、通称「バチスタ手術」は、開始以降26例続けて成功していたが、最近になって立て続けに3例失敗しているという。バチスタ手術を担当するチーム・バチスタのトップ・桐生医師が、失敗の原因がわからないため、第3者の目で手術を見てもらいたいと申し出、そのお鉢が田口に回ってきたのだった。 2023.05.28 ├ 海堂尊
├ 伊坂幸太郎 【読書】伊坂幸太郎『マリアビートル』 東京駅を発車した東北新幹線〈はやて〉。その中には、誘拐された組織の大物・峰岸の息子を救出し、連れ帰る途中の〈蜜柑〉と〈檸檬〉が乗車していた。さらに、その2人が持ち帰るトランクに入った身代金を狙う〈天道虫〉が…一方、6歳の息子をデパートの屋上から突き落とした中学生・王子に復讐を果たすため、木村が乗車するが、王子に返り討ちにされてしまう。 2023.05.14 ├ 伊坂幸太郎
├ 伊坂幸太郎 【読書】伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』 宮城出身の総理大臣・金田のパレードが仙台で行われた。しかし、オープンカーでのパレードの最中、ラジコンヘリコプターに仕掛けられた爆弾により、金田首相が暗殺されてしまう。暗殺犯として追われたのは、元宅配便ドライバーの青柳雅春。2年前に、アイドル宅に押し入った男を取り押さえて一役ヒーローになった青柳は、首相暗殺の濡れ衣を着せられてしまう。 2023.05.04 ├ 伊坂幸太郎
├ 知念実希人 【読書】知念実希人『仮面病棟』 外科医の速水秀悟は、当直のアルバイトのため、田所病院を訪れた。田所病院は療養型病院で、通常病院が嫌う身寄りのない患者も積極的に受け入れていた。午後9時を回った頃、速水は看護師からの電話で起こされて1階へ行くと、ラバー製のピエロのマスクで顔を隠した男が待っていた。男はコンビニを襲い、逃走途中に女性に向けて拳銃を発砲していた。 2023.05.02 ├ 知念実希人
├ 伊坂幸太郎 【読書】伊坂幸太郎『グラスホッパー』 鈴木は妻を遊び半分に車で轢き殺した犯人に仕返しするため、犯人の父親・寺原が社長を務める会社に契約社員としてもぐり込むが、復讐のために入社したのではないことを証明するため、人を殺せと命じられる。しかし、その場に立ち会う予定だった寺原の息子が道路に突き飛ばされて死亡する。鈴木は寺原の息子を突き飛ばした〈押し屋〉を尾行するが… 2023.04.24 ├ 伊坂幸太郎
├ 伊坂幸太郎 【読書】伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』 大学進学のためにアパートに引っ越してきた椎名は、隣の部屋に住む長身の男性・河崎と出会う。河崎は初対面だというのに、椎名に「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかける。そして決行当日、椎名は河崎が運転する車に乗って本屋へ。椎名に与えられた仕事は、モデルガンを持って裏口を見張ること。そして、ボブ・ディランを2回歌うごとに裏口のドアを足で蹴飛ばすこと。 2023.04.09 ├ 伊坂幸太郎
└ 中山七里 【読書】中山七里『ドクター・デスの遺産』 警視庁の通信指令センターに、「悪いお医者さんが来て、お父さんを殺しちゃったんだよ」と、男の子から110番通報が入った。念のために男の子の家に向かった犬養隼人と高千穂明日香が、不審死の臭いを嗅ぎつけ、遺体を司法解剖に回したところ、心筋に悪影響を及ぼすカリウムの血中濃度が異常に高かった。殺害された馬籠健一は末期の肺がんで、ドクター・デスなる人物に20万円で安楽死を依頼したことがわかった。 2023.03.08 └ 中山七里
▼著者 サ行 【読書】真保裕一『ホワイトアウト』 雪に閉ざされた、日本最大の貯水量を誇る奥遠和ダムが、7人のテロリストによって占拠された。3ヶ月前、山の事故で婚約者を失った平川千晶と、作業員十数名が人質に取られた。犯人グループからの要求は50億円。発電所の運転員・富樫輝男は犯人グループの襲撃時、閉鎖となったスキー場の林間コースを上っていく2人組の様子を見に出ていたため、難を逃れた。富樫は1人、犯人グループに立ち向かう。 2023.02.04 ▼著者 サ行
└ 東野圭吾 【読書】東野圭吾『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』 結婚を控えた神尾真世のもとに、故郷で1人で暮らす父親・英一の訃報が届いた。しかも、病死でも事故死でもないという。慌てて駆けつけた真世の前に、以前アメリカでマジシャンをしていた、叔父の武史が現れた。真世と武史は力を合わせ、英一を殺害した犯人の捜査をはじめる。 2023.01.21 └ 東野圭吾
└ 東野圭吾 【読書】東野圭吾『パラレルワールド・ラブストーリー』 バイテック社でリアリティ工学の研究を行う敦賀崇史は、大学院生の頃、毎週山手線の中から、併走する京浜東北線に乗る女性を見ていた。その電車を最後に利用する日、崇史は思いきって京浜東北線に乗車してみたが、毎週見ていた女性は乗っていなかった。 2023.01.11 └ 東野圭吾
├ 伊坂幸太郎 【読書】伊坂幸太郎『重力ピエロ』 DNA検査を行う会社に勤める泉水の弟・春は、街中のいたずら描き、グラフィティアートを消す仕事をしていた。その春が、奇妙なグラフィティアートが描かれたあと、近所で放火が行われていることに気づく。そして、泉水が勤める会社のビルが狙われるかも知れないと言い出した。 2022.12.02 ├ 伊坂幸太郎