レビュー

├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『不思議の国のサロメ』

今村まどかはの母・朝代は、不倫関係にあったまどかの家庭教師・角田の首を切り落とし、殺害してしまった。そのまどかも、自分がサロメになったと思い込み、精神病院へ入院させられてしまう。サロメとは、聖書に登場する少女で、王に踊りを所望された際、「なんでも望みのものをやる」という約束をさせた上で、妖艶な舞を踊り、「予言者ヨハネの首が欲しい」と望んだ人物である。そして、精神病院に入院させられたまどかも、看護人の首を切り落としてしまう。鈴本芳子は、少女の力で男性の首を切り落とすことができないと考え、第九号棟の仲間たちの力を借りて、事件の真相に挑む。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『壁の花のバラード』

デパートに勤める伊原有利は、目立たなく、いつもパーティでは壁の花。そんな有利に、ダンスを一緒に踊って欲しいと、男性が声をかけてきた。少し色白だが、気品のある青年。少し年下かも知れないが、着ている服も、物腰も上品な二枚目である。踊るのが下手だと言いながら、その男性とのダンスを楽しんだ有利だったが、そのダンスの相手は、なんと幽霊だった!
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『禁じられたソナタ』

飛岡音楽院の理事長・飛岡栄一郎が亡くなった。飛岡は、なくなる直前に2人の孫娘を枕元に呼び寄せ、真由子には理事長と学長を継ぐように、有紀子には『送別のソナタ』の楽譜を渡した。しかし、その『送別のソナタ』を絶対に弾くなと言い残し、息を引き取った。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『真夜中の騎士』

やり手の実業家・添田正一が殺害された。ホテルの玄関前で、白馬に乗った黒衣の騎士に、剣で首をはねられてしまったのだ。その後も、白馬に乗った騎士は、社会的に悪とされている有名人を殺害していく。鈴本芳子は、ダルタニアンやホームズの力を借りて、事件の謎に挑む。
├ 東川篤哉

【読書】東川篤哉『探偵アリサの事件簿 さらば南武線』

なんでも屋を経営する橘良太は、溝ノ口に住む老人・坂口順三から自宅の壁のペンキを塗り直して欲しいと依頼され、坂口家を訪ねた。しかし、呼んでも呼んでも順三は出てこない。義理の息子・敏夫が窓ガラスを割って様子を見に行くと、順三は風呂場で溺れ死んでいた。玄関のドアにはU字ロックがかけられ、窓にもクレセント錠がかけられた密室であったことから、順三は不幸な事故によって死亡したと判断された。しかし、それに異を唱えたのが、全国に名を知らしめる探偵・綾羅木幸三郎と、世界を股にかけて活躍する探偵・綾羅木慶子の娘で小学5年生の有紗だった。
└ 東野圭吾

【読書】東野圭吾『卒業』

女性専用アパートの1室で、牧村祥子が手首を切って死んでいるのが発見された。祥子はカミソリで切った手首を洗面器に入れている状態で見つかったが、床の上には血を拭き取ったあとが残っていた。
├ ジェフリー・アーチャー

【読書】ジェフリー・アーチャー『まだ見ぬ敵はそこにいる ―ロンドン警視庁麻薬取締独立捜査班―』

ロンドン警視庁の捜査巡査部長に昇進したウィリアム・ウォーウィックは、美術骨董捜査班から警視長直属の麻薬取締独立捜査班へ異動になった。新たに与えられた任務は、住所氏名不明のロンドンの麻薬王、通称"ヴァイパー"を挙げることだった。捜査班が立ち上げられた矢先、ウォーウィックが逮捕した麻薬の売人は、昔の同級生エイドリアン・ヒースだった。また、美術骨董捜査班時代の仇敵マイルズ・フォークナーにも、麻薬取引の疑いが出てきて…
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『死神のお気に入り 三姉妹探偵団12』

高校で教師をしていた野添春代の継父・広吉は、病院に入院しており、春代に教師を辞めて自分の世話をするようにと迫っていた。そんな春代を見かねた教え子の木下伸子は、広吉の病室に忍び込み、生命維持装置のスイッチを切ってしまった。しかも、その日のうちに、校舎の窓から飛び降り、自殺してしまう。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『クレオパトラの葬列』

大矢、矢島、矢田の3人がはじめた会社〈三矢産業〉は、それぞれ社長、専務、常務の肩書きが付けられているものの、3人が同等の権限を持っており、1人に何かあったとしても、会社経営に影響が出ないはずだった。しかし、矢島が取引先の女社長に溺れ、事態を重く見て東京に駆けつけた大矢までもが、その女性にのめり込んでしまう。そして、最後に残った矢田までもが…パーティーの席で、大家の娘朋子から相談を受けた鈴本芳子は、ホームズやダルタニアン、ルパンらの力を借りて、事態の収拾に乗り出す。
├ 赤川次郎

【読書】東野圭吾『プラチナデータ』

警察庁がDNA捜査システムを完成させた。犯罪現場に残されたDNAをもとに、犯人のプロフィールや風貌をプロファイリングするだけでなく、国民から提出されたサンプルから、その家族や親戚など、極めて狭い範囲まで犯人を絞り込むことができるシステムである。しかし、システムを中心になって開発した天才数学者の蓼科早樹が殺害されてしまう。現場に残されていた毛髪から、DNA捜査システムが導き出したのは、警察庁でシステムをの開発に携わった神楽龍平だった。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『幽霊博物館』

ホラー小説作家、君原治之の自宅で、高木友人が銃殺された。高木は、以前君原と共作で小説を書いていた人物だったが、方向性の違いから、現在は別々に執筆活動を行っていた。偶然、君原宅に居合わせた、警視庁捜査一課の宇野警部と、宇野の恋人永井夕子は、事件捜査にあたる。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『百年目の同窓会』

ある日突然、普通の主婦が「自分はメアリだ」と言い出した。さらに、身元不明で保護された女性はエリザベスと名乗り、アニーと名乗る女性まで…これら3人が名乗っている名前に共通するのは、約100年前のロンドンを恐怖に陥れた「切り裂きジャック」の被害者の名前だった。鈴本芳子は、ホームズらの力を借りて、残る2人の被害者を名乗る女性を探し始めるが、アニーを名乗っていた三原冴子が、首をナイフで裂かれて殺害される。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『死が小径をやってくる 三姉妹探偵団11』

佐々本三姉妹の父親が例のごとく海外出張に出かけたあと、叔母の宮本加津代が見合い話を持ってやって来た。ターゲットはなんと、中学3年生の三女・珠美!しかも、相手は40歳の西崎敦夫だった。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『愛情物語』

将来を嘱望されるバレリーナ仲道美帆は、生まれて間もなく親に捨てられ、仲道治子に育てられた。16歳になった美帆は、まだ見ぬ親に会うため旅に出る。手がかりは、毎年誕生日に贈られてくる花束の発送元である花屋だけ…
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『華麗なる探偵たち』

大金持ちの令嬢鈴本芳子は、20歳の誕生日に、父の遺産数億円を受け継ぐ予定だった。しかし、薬で眠らされ、気がつくと精神病院に閉じ込められていた。病院の9号棟では、自分が歴史上の人物だと思い込んでいる患者たちが暮らしていた。エドモン・ダンテスが掘った抜け穴を使って病院を抜け出し、自宅に帰った芳子だが、食料の貯蔵庫で叔父の鈴本志郎が殺害されていた。芳子はホームズやダルタニアンらの力を借りて、事件の謎に挑む。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『幽霊社員』

Kプランニングに勤める野崎佐知子が残業を終えて会社を出た頃、社長夫人である三谷文代が殺害された。社長の三谷雄治と不倫関係にあった佐知子に疑いの目が行くが、佐知子が会社を出る時、営業のセクションに残っていた男性と背中越しに挨拶を交わしていた。しかし、誰に聞いてもその時残業していたという人物がわからない。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『三姉妹探偵団10 父恋し篇』

前作『三姉妹探偵団9 青ひげ篇』でオーストリアを訪れた佐々本三姉妹と国友刑事は、そのままスイスのムルテンを訪れる。そこでは、20年ほど前、現地に駐在中だった会社員・水科和也と現地の女性の子・ルチアが飲食店を一人で切り盛りしていた。水科は、女性を殺害した疑いで日本国内を逃亡していたが、1年ぶりに帰った自宅で、死期が迫った母・カチアからの手紙を読み、ルチアの存在を知る。ルチアに会うためにスイスへ向かった父のあとを追って、娘の梨香もスイスへ向かう。
└ 東野圭吾

【読書】東野圭吾『回廊亭殺人事件』

一ヶ原高顕の秘書・桐生枝梨子は、半年前、回廊亭と呼ばれる旅館で、首を絞められて気絶したあと、部屋に火を放たれて瀕死の重傷を負った。枝梨子の恋人・里中二郎による無理心中とみられたが、枝梨子は真犯人に復讐するため、病院を抜け出して偽装自殺を図った。そして、一ヶ原高顕の死後、高顕と繋がりのあった老人・本間菊代になりすまして、高顕の遺書が公表される回廊亭へと戻ってきた。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『振り向いた悪魔』

矢吹由利子と弘野香子が駅の通路を歩いていると、「助けて!」という少女の声が聞こえた。あたりを見回すと、中年の女性が倒れていて、そのそばにしゃがみ込んだ少女が助けを求めていた。由利子と香子はさっそく救急車を呼び、女性を病院へ運び込む。女性は栄養失調が原因だったが、内臓も痛めており、入院することに。
└ ダン・ブラウン

【読書】ダン・ブラウン『オリジン』

宗教象徴学者のラングドン教授は、教え子であり友人でもある未来学者・エドモンド・カーシュの科学上の重大な発見に関する発表会に招待された。発表内容は、人類の永遠のテーマである、「われわれは、どこから来たのか? われわれは、どこへ行くのか?」という人類最大の謎を解き明かすものだという。しかし、発表会の最中、カーシュは観客に紛れ込んだ暗殺者の手によって殺害されてしまう。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『女社長に乾杯!』

経営不振の会社「尾島産業」が倒産した。経営状況を改善させるために、会社幹部が仕組んだ偽装倒産だったが、会社の再建のために乗り込んできた富菱銀行の大畑が新社長に指名したのは、19歳のお茶くみ桑田伸子だった!
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『流行作家殺人事件』

流行作家の牛田竜介は、誰もその姿を見たことがないという、謎に包まれた作家だった。その牛田の家で編集者の山形が殺害され、牛田の仕事場からは血痕が発見された。しかも、牛田は行方不明になってしまう。現場に呼ばれた警視庁捜査一課の名物警部大貫と部下の井上、そして井上の恋人の向井直子が捜査を開始する。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『とりあえずの殺人』

母は泥棒、長男は殺し屋、次男は弁護士、長女は詐欺師、三男は刑事という、早川家シリーズの第3段です。前作『やり過ごした殺人』で加わった、三男・正実の妻リル子も加わって、さらに賑やかになった早川家ですが、今回は長男・克巳が殺しの現場を女子大生田所江美に目撃されるところから物語が始まります。
├ 東川篤哉

【読書】東川篤哉『居酒屋「一服亭」の四季』

求職中の君鳥翔太は、母のつてを辿って貿易会社の創設者・磯村光一郎の家を訪れた。某大手出版社の編集長を紹介してもらったまでは良かったが、翌朝、磯村が目を掛けている画家・杉本里佳子が住む山小屋を訪れたところ、小屋の中には里佳子の胴体だけが転がっていた。しかも、駐在所に行って警官を連れて戻ると、その胴体すらも消え失せており、近くの滝の中ですべてのパーツが揃った状態で発見された。