├ 綾辻行人 【読書】綾辻行人『霧越邸殺人事件』 東京の劇団「暗色天幕」の団員7名と小説家の鈴藤稜一は、ホテルの送迎バスのエンジンが故障した上、吹雪に遭って、偶然たどり着いた霧越邸に宿を借りる。霧越邸には、雪で帰宅を諦めた医師・忍冬がいた。その日の夜、「暗色天幕」の団員・榊由高が殺害されるが、死体の置かれていた状況が、北原白秋の詩『雨』の見立て殺人になっていると考えられた。 2023.09.10 ├ 綾辻行人
├ 大倉崇裕 【読書】大倉崇裕『白虹』 夏の間、神凪沢の山小屋でバイトをする五木健司は、登山ルートから離れた場所で怪我をして動けなくなっていた名頃章を発見し、救助する。山に関して初心者だった名頃は、恋人の奥村裕恵が仕事で山に行けなくなってしまったため、代わりに神凪沢で写真を撮るために登ってきたのだという。しかし、その名頃が裕恵を殺害し、自らも車で崖下に転落して死亡するという事件を起こしてしまう。 2023.09.09 ├ 大倉崇裕
├ 小路幸也 【読書】小路幸也『シー・ラブズ・ユー』 『百科事典は赤ちゃんと共に』〈東京バンドワゴン〉の隣りに建つアパート〈曙荘〉に住む学生が、祖父のものという『古事類苑』の60冊版全巻揃いを売りに来た。しかし、買取後に中を確かめてみると、1冊だけ中がくりぬかれた巻が見つかった。同じ頃、〈東京バンドワゴン〉のカフェでは、籠に入った3、4ヶ月の赤ちゃんが置き去りにされているのが見つかる。 2023.09.06 ├ 小路幸也
├ 石川智健 【読書】石川智健『断罪 悪は夏の底に』 警視庁捜査一課の刑事・青山陽介は、ノミ屋殺しの犯人として、川岸が挙げられたのが気に食わない。川岸を逮捕するための証拠を持ってきて、逮捕を指示した稲城勇人検事は、証拠を捏造してでも、迅速に犯人を挙げて事件を終わらせることが、社会の安定化に繋がるという過激な思考の持ち主だった。青山は、その稲城検事から、武蔵野東警察署管内で不審な失踪事件が続いているとして、調査を命じられる。 2023.09.04 ├ 石川智健
└ 中山七里 【読書】中山七里『TAS 特別師弟捜査員』 放課後空けててね、絶対だよほとんど話をしたことがない学校のアイドル・雨宮楓は、高梨慎也にそう言い残し、昼休みに4階の窓から飛び降りた。学校の理事に名を連ねる国会議員からのストップがかかったことで、警察は表向きの捜査を中止するが、捜査一課の刑事で慎也の従兄の葛城公彦は、慎也に内情を探ってほしいと依頼する。帰宅部だった慎也は、さっそく楓が所属していた演劇部に入部するが… 2023.09.03 └ 中山七里
▼著者 タ行 【読書】高木彬光『人形はなぜ殺される』 新作魔術発表会で披露する予定だったギロチンの魔術。タネとして用意していた人形の首が楽屋から盗まれ、魔術は急遽中止される。しかし、その4日後、魔術会で首を切られる役だった京野百合子が、本当にギロチンで首をはねられて死亡しているのが見つかる。しかも、百合子の首は持ち去られ、代わりに楽屋から盗まれた首が置かれていた。名探偵・神津恭介が事件に挑むが、2人目、3人目の被害者が出てしまう。 2023.09.02 ▼著者 タ行
└ 森博嗣 【読書】森博嗣『オメガ城の惨劇 SAIKAWA Shohei’s Last Case』 孤島にそびえるオメガ城。そこに、7人の男女が集められた。物理学者、数学者、心理学者、医者、画家、記者、そして研究者のサイカワ・ソウヘイ。招待状の差出人の名前は、マガタ・シキ。マガタ・シキが飛び入り参加するというサプライズが起きた晩餐の後、4部屋の客室で死体が見つかるという異常事態。しかも、島の外への電話やインターネットが使えないという事態に… 2023.08.29 └ 森博嗣
├ 小路幸也 【読書】小路幸也『東京バンドワゴン』 『百科事典はなぜ消える』堀田家は明治時代から続く古書店〈東京バンドワゴン〉を経営している4世代8人の大家族。その古書店に、朝になると百科事典が2冊増え、夕方にはなくなっているという珍事が発生。どうやら、近くのマンションに住む小学1年生・大町奈美子が関わっているようなのだが…… 2023.08.28 ├ 小路幸也
▼著者 海外 【読書】アンソニー・ホロヴィッツ『カササギ殺人事件』 パイ屋敷で働く家政婦・メアリ・ブラキストンが、屋敷の階段から転落して死亡した。当時、屋敷は密室になっており、警察も事故であると判断したが、村人たちの間では、メアリの息子・ロバートが殺害したのではないかとの噂が立つ。ロバートの婚約者・ジョジー・サンダーリングは、名探偵アンティカス・ピュントのもとを訪ねるが、探偵にできることは限られていると、断られてしまう。しかし、今度はパイ屋敷の主人・サー・マグナス・パイが殺害される事件が発生する。ピュントは助手のジェイムズ・フレイザーとともに村へ向かう。 2023.08.27 ▼著者 海外
├ 大倉崇裕 【読書】大倉崇裕『生還 山岳捜査官・釜谷亮二』 黒門岳付近の斜面で、滑落事故が発生した。滑落したのは、中村貴代美。光沢入口から入ってピークを越え、黒門小屋で1泊。翌日一戸口に下山する予定だった。新米山岳遭難救助隊員の原田昌幸は、先輩の釜谷亮二と共に黒門岳を目指す。ナイフが突き刺さった黄色のダウンジャケットや、ポケットに入れられていた吸い殻など、遺体にはいくつか不自然な点が見受けられた。 2023.08.26 ├ 大倉崇裕
▼著者 マ行 【読書】道尾秀介『向日葵の咲かない夏』 終業式の日、ミチオは夏休みの宿題やプリントを持って、学校を休んでいたS君の家を訪ねる。しかし、ミチオが家の中に入ると、S君は首を吊って死んでいた。慌てて学校に戻ったミチオの話を聞いて、担任の岩村が警察とともにS君の家に向かうが、S君の死体は消えていた。その頃、町では石鹸を口に入れられ、脚を折られた犬猫の死骸が見つかる事件が続いていた。そして、蜘蛛に姿を変えて甦ったS君が、ミチオの前に現れる。 2023.08.22 ▼著者 マ行
├ 宮部みゆき 【読書】宮部みゆき『R.P.G』 カラオケボックスでアルバイトの女性・今井直子が殺害される。3日後、今度は建築中の建物の中で、所田良介が殺害されるが、遺留品などから2つの事件は同一犯によるものと断定される。所田は、インターネット上で妻、息子、娘役の4人とチャットやメールを楽しんでおり、理想的な家族を創りあげていた。警察は所田のインターネット上での家族を署に呼び、実の娘・一美に、見覚えのある人物がいないか確認する。 2023.08.21 ├ 宮部みゆき
├ 内田康夫 【読書】内田康夫『不知火海』 雑誌編集者の坂本は、アパートの隣人・米村から木箱を預かる。一向に取りに来る気配がないため開封してしまうが、中には人間の頭蓋骨が入っていた。扱いに困った坂本は頭蓋骨を浅見に預けるが、空き巣に入られてしまう。さらに、過去に仕事を世話したことで交流深めるあるモデルの西島千恵が行方不明になってしまう。浅見は千恵の後を追って九州へと向かう。 2023.08.20 ├ 内田康夫
├ 伊坂幸太郎 【読書】伊坂幸太郎『ラッシュライフ』 仙台を目指す画商と画家、プロフェッショナルな空き巣を自尊する男、夫と別れて不倫相手との再婚を目指す心理カウンセラー、職を失ってから再就職口が見つからない男性…様々な事情を抱えた男女らの人生が、仙台を舞台に絡み合う。 2023.08.20 ├ 伊坂幸太郎
└ 森博嗣 【読書】森博嗣『歌の終わりは海』 探偵事務所を構える小川令子は、作詞家・大日向慎太郎の妻・聖美から、慎太郎の浮気調査を依頼される。手始めに1週間慎太郎の動きを確認した令子と加部谷恵美だったが、慎太郎が屋敷の外へ出たのは、犬の散歩が2回と海の見える橋の上で涙を流す姿だけだった。聖美からは調査の継続を依頼されるが、大日向家の離れに住む慎太郎の姉・沙絵子の死体が発見される。沙絵子は車椅子生活を続けていたが、床から4.5m離れた梁から1mくらい下で首を吊っていた。警察は、何者かが自殺幇助を行ったとみて捜査を行う。 2023.08.16 └ 森博嗣
└ 中山七里 【読書】中山七里『スタート!』 近年のテレビのスペシャル版化した映画に嫌気がさした助監督の宮藤映一は、久々に名映画監督・大森宗俊がメガホンをとると聞きつけ、大森のもとに駆け参じた。しかし、ここにも時代の波が押し寄せており、制作は共同委員会方式をとり、テレビ会社が幹事を努めることになった。プロデューサーとして、テレビ会社から曽根が派遣されたが、スタジオでモニタを見ていた際に、天井から落ちてきたライトの下敷きになってしまう。 2023.08.15 └ 中山七里
▼著者 マ行 【読書】道尾秀介『スケルトン・キー』 孤児として青光園で育った坂木錠也は、卒園後バイク便の仕事に就いたが、運転技術と大胆さを買われ、週刊誌記者の間戸村から芸能人の追跡などの仕事を請け負うようになっていた。坂木の母・逸美は、妊娠8ヶ月の時に散弾銃で撃たれ、帝王切開で生まれたのが坂木だった。坂木は、青光園で一緒に暮らした迫間順平の父親が、逸美を殺害した犯人であることを知ってしまう。 2023.08.13 ▼著者 マ行
├ 大倉崇裕 【読書】大倉崇裕『聖域』 未踏峰カムチャランガへの挑戦を控えた安西が、塩尻岳で滑落した。塩尻岳は、1年前に安西の恋人・牧野絵里子が遭難した場所でもあった。安西ほどの登山家が、なぜ塩尻岳で滑落したのか?学生時代に安西のパートナーを務めていた草庭は、安西の死に疑問を抱き、1人塩尻岳に入る。 2023.08.12 ├ 大倉崇裕
└ 森博嗣 【読書】森博嗣『馬鹿と嘘の弓』 探偵事務所の所長・小川令子と加部谷恵美は、匿名の人物からの依頼を受け、ホームレスの青年・柚原典之の調査を開始した。依頼内容は、柚原を見つけ出し、見守ること。ある日、小川令子は柚原の近くで別のホームレスの男性が倒れるのを見て病院へ搬送を要請するが、死亡が確認される。そのホームレスの持ち物の中から、柚原の写真が発見される。 2023.08.10 └ 森博嗣
├ 知念実希人 【読書】知念実希人『時限病棟』 意識を失っていた倉田梓が目覚ますと、窓に鉄板が溶接された廃病院のベッドに寝かされていた。周囲には、同じ状況に置かれた男女が4人。1階には、大量のガソリンと、発火装置が。さらに、約6時間後の午後10時までのカウントをおこなう時計が。ピエロ〈クラウン〉の指示に従って謎を解いていくと、背景に映画監督と外科医の死があることがわかっていく。 2023.08.08 ├ 知念実希人
└ 森博嗣 【読書】森博嗣『ダマシ✕ダマシ』 椙田の事務所に、結婚詐欺に遭ったという女性・上村恵子から、相手の男性・鳥坂大介を探しだして欲しいという依頼が入った。調査にあたった小川令子は、まもなく詐欺に遭った女性が少なくともあと2人いることを突き止める。しかし、鳥坂の出身大学を突き止めたところで、鳥坂大介、本名鳥井信二が何者かによって殺害されてしまう。 2023.08.06 └ 森博嗣
├ 歌野晶午 【読書】歌野晶午『密室殺人ゲーム・マニアックス』 〈頭狂人〉、〈044APD〉、〈aXe〉、〈ザンギャ君〉、〈伴道全教授〉。5人の推理マニアが、実際に殺人を犯し、そのトリックをビデオチャットで推理しあう、究極の推理ゲーム。そのビデオチャットの様子が、インターネットの動画サイトに投稿された。警察とともに、推理マニアたちが動き出す。果たして5人の運命は? 2023.08.05 ├ 歌野晶午
├ 新川帆立 【読書】新川帆立『元彼の遺言状』 弁護士の剣持麗子は、プロポーズに渡された指環の小ささに激怒。さらに、ボーナスを減らされたことに激怒し、弁護士事務所を飛び出してしまう。元彼の森川栄治に「久しぶり!元気?」と何の気なしにメールを送ったら、栄治が死亡した旨の返信が届く。栄治は生前、「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」と、遺言を残していた。 2023.07.31 ├ 新川帆立
└ 中山七里 【読書】中山七里『おわかれはモーツァルト』 ショパンコンクールで2位に入賞した盲目のピアニスト、榊場隆平。隆平は自身初となる国内ツアーを控えていたが、フリーライターの寺下博之が隆平の取材に訪れる。しかし、寺下の目的は、隆平は視覚障害者ではないというデマをでっち上げ、それを揉み消すための金を要求することだった。隆平とマネージャーらは、寺下の恐喝行為の証拠を押さえようとしたが、その前に隆平の練習室で寺下が殺害されてしまう。参考人となった隆平を救うため、岬洋介が立ち上がる。 2023.07.29 └ 中山七里