ジェフリー・アーチャーの『まだ見ぬ敵はそこにいる ―ロンドン警視庁麻薬取締独立捜査班―』を読みました。
あらすじ
ロンドン警視庁の捜査巡査部長に昇進したウィリアム・ウォーウィックは、美術骨董捜査班から警視長直属の麻薬取締独立捜査班へ異動になった。
新たに与えられた任務は、住所氏名不明のロンドンの麻薬王、通称”ヴァイパー”を挙げることだった。
捜査班が立ち上げられた矢先、ウォーウィックが逮捕した麻薬の売人は、昔の同級生エイドリアン・ヒースだった。
また、美術骨董捜査班時代の仇敵マイルズ・フォークナーにも、麻薬取引の疑いが出てきて…
感想
『まだ見ぬ敵はそこにいる ―ロンドン警視庁麻薬取締独立捜査班―』の続編になります。
一応、この作品から読んでも問題ないようにはなっていますが、前作から続く案件があるため、やはり順を追って読むべきでしょう。
また、次作への積み残しも多数。
80歳を超えてなお、次回作を書き上げるまで健在でいるという自信はどこから来るのだろうと、ちょっと羨ましく思えてしまいます。
今回のヤマは、麻薬王”ヴァイパー”との対決と書きたいところですが、最も多くページを割かれていたのは、法廷でのシーンだったように思えます。
法廷でのやりとりに明るいジェフリー・アーチャーの作品は、法廷シーンがひとつの見所になっているのですが、今回はちょっとそこに熱が入りすぎてしまった感があります。
これまでの作品と比べると、キレがいまいちだったことも、そう思わせてしまう一因なのかも知れません。
それにしても、前作にも増して、何もかも中途半端なところで終わってしまった本作品。
「次回乞うご期待」といったところなのでしょうが、本当に次作の発刊が待ち遠しくてたまりません。
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