赤川次郎さんの『うつむいた人形』を読みました。
あらすじ
女子大生の倉本千明は、学業の傍ら〈壊し屋〉の仕事をしている。
離婚調停を有利に進めるためや、会社で失脚させるために男に近づく仕事。
そんな千明に「雪江!」と声をかけてきた男性・室田照男がトラックに轢かれて亡くなった。
室田はかつて、会社で失脚させるために千明が近づいた男だった。
感想
人の弱みを握るための仕事〈壊し屋〉。
実際にそんな商売があってもおかしくはないなと思わせる仕事です。
千明の男の扱い方は天性のもの。
こんな風に扱われたら、おかしくなってしまいそうです。
その一方で、本気の恋にも触れられていて、学生と既婚の教員の恋や、横恋慕など、禁断の恋だとわかっていても落ちてしまうものなど…
最後は千明が自分のことに精一杯になってしまったため、深くは触れられませんでしたが、それぞれの結末にもう少しずつページを割いても良かったのかな?と思いました。
あの分量だから、最後が綺麗に纏まったという考え方もあるのでしょうが…
文章って難しいですね。
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