【読書】坂木司『ホテルジューシー』

坂木司 ホテルジューシー ├ 坂木司

昼あんどんなオーナー代理、掃除係の双子のおばあちゃん・センばあとクメばあ、通いの調理担当・比嘉さん――。
大学の夏休みを利用して、沖縄のホテルでアルバイトをすることにした柿生浩美は、個性豊かなスタッフと、沖縄独特の時間の流れ方の中で仕事をする中で、自らと向き合っていく。
大学生でなければ経験できない、ひと夏の思い出。

坂木司さんの『ホテルジューシー』を読みました。

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あらすじ

大学生の柿生浩美は、卒業旅行の資金を稼ぐため、夏休みに沖縄のプチホテルでアルバイトをすることに。
石垣島にあるホテルで働きはじめたが、能力を買われてアルバイトが辞めてしまった那覇のホテルに”移籍”することに。
そこは、戦力にならないオーナー代理と、掃除係の双子のおばあちゃん、通いの調理担当で回している小さなホテルだった。
沖縄独特の時間の流れ方や文化に触れながら、ひとまわり成長していくひと夏の物語。

感想

夏休みを利用して沖縄でアルバイト。
まさに大学生でなければできない経験ですね。

私が通っていた大学は2期制だったので、夏休みと春休みが2ヶ月ずつ。
さらに、金曜日は午前中で講義が終わりだったので、講義があるのは年間の4割程度。
平日も講義を受けていない時間があるわけです。
息子には、この残りの6割をどう使うかで人生が変わるよーって言っています。
もちろん、私自身この時間を有意義に使いきったわけではありませんし、すべて勉強に充てろと言うつもりもありません。

友人が夏休みに車で北海道を走り回っていたので、そんなエピソードも紹介しています。
たまにお邪魔しているブロガーさんの息子さんは、友達と「参勤交代」と題して、大阪から東京まで徒歩で旅したり(悪天候により失敗)、自転車で旅したり(成功)されたそうです。
こういったことこそ、休みが長い学生時代にしか味わえない体験ですからね。

この作品の主人公・浩美も、独特の文化を持つ沖縄でひと夏を過ごしたことで、いろんなことを吸収したみたい。
たまには失敗もしながら、それを糧に成長していく力強さを持った子のようです。

坂木司さんの作品は、これまで「和菓子のアンシリーズ」しか読んだことがなかったのですが、20歳くらいの女の子が社会に揉まれて成長していくというところが共通しているなと思いました。
あと、”食”が大きなウェイトを占めていることも。

もちろん、私みたいなオジさんが読んでも良いのですが、高校生や大学生といった若い子に読んで欲しいなと思いました。

コメント

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