「あんたンとこの写真で迷惑してンだからね」
高校生の花菱英一が、女子高生から受け取ったのは1枚の心霊写真だった。
商店街の中に写眞館として建てられた家に引っ越してきた英一は、友人の店子力とともに女子高生から押しつけられた心霊写真の謎に挑む。
宮部みゆきさんの『小暮写真館Ⅰ』を読みました。
高校生の花菱英一の家族は新居に引っ越した。
一家にとっては新居だが、客観的に見れば築33年の決して新しくない物件。
しかも、商店街の中にあるその家は、写真館として建てられたものだった。
ある日、英一は女子高生から〈小暮写眞館〉の袋に入った1枚の心霊写真を押しつけられる。
英一は、友人の店子力とともに心霊写真の謎を解くことになる。
文庫で186ページという薄さ。
あっという間に読めてしまいました。
私は新潮文庫で読みましたが、新潮文庫だと4冊。講談社文庫では2冊で刊行されているようです。
さらに、単行本として刊行されたときは、4編の短編が収められた716ページの本として、1冊で刊行されていたようです。
物語は、花菱家が主人が亡くなって売りに出された〈小暮写眞館〉を購入したところからはじまります。
花菱家が移り住み、〈小暮写眞館〉が再開したものだと思った女子高生が、フリーマーケットで手にいれたノートの間に挟まれていた、〈小暮写眞館〉の名前が入った袋に入れられた心霊写真を英一に押しつけたことから、心霊写真の謎を解くことに…
言ってしまえば、ただそれだけの話なのですが、なぜか惹きつけられてしまうのが面白いところ。
引っ越し先という見知らぬ土地で、その土地の空気を感じながら、という点も面白さの1つなのかも知れませんね。
さて、第2巻以降はどんな話が待ち受けているのでしょう?
今から楽しみでしかたありません。
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