【読書】中山七里『棘の家』

中山七里 └ 中山七里

クラスでイジメが起きています。
中学教諭の穂刈は、生徒から担任するクラスでイジメが起きていることを訴えられるが、事なかれ主義でうやむやな態度を取り続ける。
そんな中、穂刈の小学6年生の娘が、イジメを苦にして自殺未遂を図る。
妻は加害児童に対する復讐を誓い、息子からは責められ…

中山七里さんの『棘の家』を読みました。

広告

あらすじ

中学教諭の穂刈慎一は、生徒からクラスにイジメがあることを訴えられるが、学校のことなかれ主義のため、大っぴらに対応に乗り出せないでいた。
そんな中、小学6年生の娘・由佳がイジメを苦にして自殺未遂を図る。
イジメの首謀者は同じクラスの大輪彩。
しかし、今度はその彩が公園で殺害されているのが発見される。
しかも、容疑者として任意同行を求められたのは、穂刈の中学生の息子・駿だった。

感想

んー、これも読んでいてつらくなってくる話です。
目を背けてはいけないとは思うのですが、やっぱりイジメの問題は苦手。

以前のように、自分の学校でイジメが発覚したら恥で、校長らの評価も下がるという時代ではなくなってきたとはいえ、やっぱりそういった雰囲気が残っているような気がします。

また、先生がイジメている側を注意するなどして、表向きは解決したとしても、その後、教師から見えないところでより陰湿なイジメが繰り返されると思うと、なかなか根絶するのは難しい問題だと思います。

今回の話は、自殺未遂した妹を中心になってイジメていたクラスメイトを、兄が殺害という形で敵をとったという展開。
「どんでん返しの帝王」と異名をもつ中山七里さんのことだし、駿が任意出頭を求められたタイミングも早かったので、もう1つ展開があるんだろうなぁと思いながら読んでいたのですが、中山七里さんのミスリードにまんまと引っかかってしまいました。
あまりにもあからさまだったので疑ってはいましたが、まさかこんな展開になるとは…
いつもながら、中山七里さんには驚かされてばかりです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました