中国公安が日本国内に置く「海外警察」の拠点を摘発せよ!
警視庁公安部の片野坂は、中国公安が日本国内に置く「海外警察」が、チャイニーズマフィアなどと連携して、大規模詐欺を働いているとの情報を得る。
さらに、ロシアによるウクライナ侵攻、パレスチナ問題などを受け、片野坂の部下4人は、それぞれロシア、中国、中東、欧州で情報活動を行う。
「警視庁公安部・片野坂彰シリーズ」第6弾!
濱嘉之さんの『伏蛇の闇網』を読みました。
あらすじ
警視庁公安部部長付特別捜査班を率いる片野坂彰は、中国公安が日本国内に置く「海外警察」が、チャイニーズマフィアなどと連携して大規模な詐欺を働いているとの情報を得、捜査を行う。
同じ頃、片野坂の部下4人は、ロシア、中国、中東、欧州に散って、ロシアによるウクライナ侵攻やパレスチナ問題など、激変する世界情勢の情報収集を行う。
感想
「警視庁公安部・片野坂彰シリーズ」の第6弾です。
今回も”濱節”が炸裂。
ロシアによるウクライナ侵攻をどう斬るのかな?と楽しみにしていたのですが、冷や水を浴びせられた気分に。
濱嘉之さんによる分析だけでなく、事実が書いてあるとおりなら、考え方を改めないとと思いました。
世界各国に片野坂の部下が散って、情報収集を行うというのは面白いのですが、ちょっとマンネリ化してきた気も…
各地で世界情勢の分析と濱嘉之さんの見解を述べているだけのようにも感じられてしまいます。
舞台を世界に拡げたことで、スケールは大きくなりましたが、出口の見えない問題を扱っているだけに、ロシアによるウクライナ侵攻やパレスチナ問題と比べると、どうしても見劣りしてしまう中国の海外警察を摘発することで、お茶を濁して終了と見えてしまいます。
そういう意味では、同じ警視庁公安部を扱ったシリーズでも、初めから国内、さらには暴力団などに的を絞った青山望シリーズの方が良かったかなと思います。
勉強になるのは片野坂彰シリーズの方ですが…
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