【読書】伊坂幸太郎『陽気なギャングは三つ数えろ』

伊坂幸太郎 陽気なギャングが地球を回すシリーズ ├ 伊坂幸太郎

他人の嘘を見抜く「人間嘘発見器」、演説の達人、スリの天才、コンマ1秒の正確な体内時計を持つ女性。
この4人からなる陽気なギャングが、2年ぶりに銀行に押し入るが、防犯カメラの数は増え、解像度も良くなっている。
その上、警備員に特殊警棒で手を殴られてしまい…
『陽気なギャングが地球を回す』『陽気なギャングの日常と襲撃』に続くシリーズ第3弾!

伊坂幸太郎さんの『陽気なギャングは三つ数えろ』を読みました。

あらすじ

2年ぶりに銀行に押し入った”陽気なギャング”の4人。
いつものように、順調に仕事を終えたかと思ったが、警備員が投げた特殊警棒が久遠の左手を直撃してしまう。
後日、ひょんなことからゴシップ誌の記者・火尻を暴漢から救うことになるが、左手の怪我から銀行強盗の一味ではないかと疑いをかけられてしまう。

感想

「陽気なギャングシリーズ」の第3弾です。
前作『陽気なギャングの日常と襲撃』から9年。
社会情勢も大きく変わり、防犯カメラの数は増え、解像度も良くなっています。
本人たちも、「今はまだ失敗していないが、だからといって、これからも失敗しないとは言えない」とか、「成功は、『たまたま失敗しなかった』の別名だ」なんてことを言って、仕事から足を洗う時期がきていることを自覚しているようです。

現実世界に目を向けても、現金輸送車の襲撃事件はあっても、銀行そのものに押し入る犯罪は減っているように感じます。
何年か前までは、ATMを根こそぎ持って行くという物騒な事件が頻発していましたが…

今回4人は、火尻に対して劣勢に回り続けます。
最後の最後でどんでん返しがあるだろうとは思いつつも、この先どうなってしまうのだろうと、ヒヤヒヤ。
このあたり、やっぱり見せ方が上手いですね。

最後はスカッとする終わり方。
次作はあるのかなぁ?
銀行強盗というものにリアリティがなくなってしまったからなぁ…

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