小路幸也さんの『隠れの子 東京バンドワゴン零』を読みました。
あらすじ
植木商〈神楽屋〉に奉公する少女・るうと、北町奉行所定廻り同心・堀田州次郎は、「隠れ」という特殊な力を持つ人物。
るうは「隠れ」の力を消し去る力を持っており、州次郎は類い希な嗅覚を持っていた。
州次郎の養父・惣一郎は心臓の病で亡くなっていたが、州次郎は誰かに殺害されたと考えていた。
感想
『東京バンドワゴン零』とサブタイトルにある通り、「東京バンドワゴンシリーズ」のノリで書かれていると思いきや、まったくノリが違う。
「隠れ」なんていうわけのわからないものが説明もなく突然出てきて、何が何だかわからないままにページだけが進んでいきます。
時々ある、理解が着いていかない小路幸也さんが出てきた感じ。
裏表紙のあらすじには、『「東京バンドワゴン」シリーズのルーツとなる傑作時代長編小説』と書かれていますが、共通点といえば名字が堀田であることくらい。
まぁ、「東京バンドワゴンシリーズ」でも、堀田サチの姿や声が聞こえる人たちが出てきますが、そもそも、サチが死後もこの世をさまよっているのが普通じゃないわけで…
なんで『東京バンドワゴン零』というサブタイトルをつけちゃったのかなぁ。
このサブタイトルがなければ、そういう作品だと思って読むこともできただろうに。
期待が大きかっただけに、残念感が果てしなく大きいです。
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