濱嘉之さんの『警視庁情報官 ノースブリザード』を読みました。
あらすじ
平壌放送の暗号放送が、頻繁に乱数表を変えていることをキャッチした。
日本国内に新たな指揮系統ができていることを予測した警視庁情報局の黒田らは、捜査を開始する。
さらに、日本企業に対する中国や北朝鮮からのサイバー攻撃も活発になり、新たな防衛体制が必要となる。
感想
「警視庁情報官シリーズ」の7作目です。
現在のところ、刊行されているのはこの作品が最後なのですが、まだ続きはあるのかな?
黒田が将来を俯瞰する場面がいくつかあって、このまま終えてもおかしくないと思いつつ、終わってほしくないという気持ちが強かったりします。
私の中では、濱嘉之さんの作品は安定して面白いという評価。
なのですが、今回の作品に関しては、第1章がかなり退屈に感じてしまいました。
相変わらず大きなことをやっていて、そのための布石といったところなのでしょうが、ちょっと長かったかなぁ。
妻の遙香との仲も相変わらずなようで、適度な距離を保ちつつ、お互いにサプライズを仕掛けあっているようです。
今回は、遙香の言葉からも情報を得たようで、存在感が感じられました。
このあたり、何作か前の作品にも大きく影響していましたね。
「警視庁公安部・青山望シリーズ」では、暴力団を相手にすることが多いのに対し、このシリーズでは外国人犯罪や海外との情報戦が多く描かれているような気がします。
シリーズが変わっても内容は一緒ということにはならず、棲み分けできている点も凄いなぁと感じてしまいます。
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