小路幸也さんの『スタンダップダブル! 甲子園ステージ』を読みました。
あらすじ
北北海道代表として甲子園に出場した神別高校のナインの多くは、今は閉園となってしまった児童養護施設・そよ風学園で野球を学んだ。
地区大会から快進撃を続ける神別高校に、暴力団が関係する黒い影が…
双子の兄弟、青山健一、康一の父である、元暴力団組員で前科を持つ山路蓮と、新聞記者の前橋絵里は、ライターの潮崎からの揺さぶりに対抗するため、ルポライターの西島馨の力を借りて策を練る。
感想
『スタンダップダブル!』の続編です。
前作で北北海道大会を勝ち抜き、夏の甲子園大会出場を決めた神別高校の、甲子園での戦いが描かれています。
しかし、そこには暴力団絡みの黒い影が…
正直、より高い利益を得るためなら、相手側に揺さぶりをかけた方が良いと思うのですが、それでは話にならないといったところでしょうか。
また、ゴシップ誌であっても、甲子園球児のゴシップにどれほどの価値があるんだろうな?と、疑問を感じてしまいました。
日本では、ある意味高校野球は神聖視されていますからね。
そういった、球場の外での出来事については少々不満が残りましたが、球場の中での神別高校の奮闘ぶりは心温まるものを感じました。
こんな時期にアップしていますが、読んだのは夏の甲子園の真っ直中だったってこともあるのかな?
そして、「秘密兵器」の使い方がニクい!
「秘密兵器」が何を指しているかはわかっていたのですが、そういう使い方だったとは。
このあたりが小路幸也さんの上手さだよなぁと、改めて感心してしまいました。
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