【読書】小路幸也『花咲小路三丁目北角のすばるちゃん』

小路幸也 花咲小路シリーズ ├ 小路幸也

小路幸也さんの『花咲小路三丁目北角のすばるちゃん』を読みました。

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あらすじ

高校を卒業した麦屋すばるは、父が遺した花咲小路商店街にある駐車場を受け継いだ。
父は亡くなってしまったが、駐車場の看板代わり、事務所兼居住空間の赤いシトロエンのバンに魂が乗り移っていて、ラジオを通して話し合うことができる。
トランクに人を乗せた車が駐められたり、母親がパチンコに行っている間に子供が駐車場に帰ってきてしまったり…新人経営者は今日も大忙し。

感想

「花咲小路シリーズ」の5作目です。

父親の魂が車に乗り移っていて、ラジオを通して話をできるという設定がまず驚きですが、それをさほど不思議と思わせずに押し切ってしまうところが、小路幸也さんの凄いところ。
まぁ、『妻と猫と暮らす 蘆野原偲郷』では、いきなり妻が猫になってましたからね。これくらい、なんてことないのでしょう。

最後の1件も、偶然が重なりすぎ!って思うところですが、それが自然に感じられてしまうところが、小路文学なのかなぁと思いました。

このシリーズの良いなって思う部分は、商店街の人たちが助け合って生きていること。
何度か危機はあったようですが、現在(もう過去?)問題となっているような「シャッター街」になっていないし、代替わりも順調に進んでいるみたいだし。
全国の商店街にとって、希望の光になるような作品になると良いなと思うのですが、この花咲小路商店街がそれなりに繁盛している理由は、現実世界にそのまま適用できないようなことが多い気がします。
それでも、何かヒントになるようなことがあれば良いんだけどなぁなんて思ってしまいます。

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