小路幸也さんの『スタンダップダブル!』を読みました。
あらすじ
北海道にある公式戦未勝利校・神別高校野球部に、双子の青木健一、康一兄弟、キャッチャー・村上信司のセンターラインを中心とする、守備のチームができあがった。
監督は、元甲子園球児で、現役の実業団野球選手だった田村敏幸。
そして、青木兄弟らを中学の頃から追いかけていた新聞記者の前橋絵里は、偶然山路という男性と知り合うが、山路は田村とバッテリーを組んで甲子園に出場した人物だった。
感想
いつも私の想像の1歩先を行く小路幸也さんですが、この作品でも、私の想像を超えるアイデアを見せてくれました。
高校野球における打線の組み方にしても、セオリーを無視しているけど、そんな組み方もありかもって。
ただ、人数的にギリギリのチームで、果たしてこの組み方ができるのかどうかは怪しいところですが…
でも、ナインの仲の良さ、を超えて、相手が考えていることが手に取るくらいわかるほど、意思疎通ができているところを利用するのは賛成。
そこが、このチームの最大の持ち味だと思うので。
また、ナインの出自など、扱いにくい問題をさらっと取り入れているところは、さすが小路幸也さんかなぁ。
ただ、児童養護施設が解散になった途端、子供たちが皆養子にもらわれていくのなら…というところは、突っ込んじゃいけないところなんでしょうね。
話としては、一段落ついたところまでといったところでしょうか。
ちびまる子ちゃんでいう、「後半へ続く」ってところですね。
最後に、「See you at the next stage !」とあるように、このあと、『スタンダップダブル! 甲子園ステージ』が控えています。
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