濱嘉之さんの『聖域侵犯』を読みました。
あらすじ
G7伊勢志摩サミットを控えた英虞湾で、男性の死体が発見された。
死体はビニールシートにくるまれ、重りを付けて真珠の養殖筏の下に沈められていた。
殺害されたのは、闇経済で生きるブラックジャーナリスト。
パナマの法律事務所が作成した通称〈パナマ文書〉との関連も示唆されて…
感想
日本では今年、広島でG7のサミットが開催されましたが(私がこの作品を読んだのがちょうどその頃)、この作品では、7年前の伊勢志摩サミットが取り上げられています。
イルミナティやフリーメイソンといった言葉も出てきて、今回はよりインターナショナルな話になるのかな?と期待したのですが、やっぱり、最終的にはチャイニーズマフィアどまり。
ISなどの標的になっていない日本にとっては、チャイニーズマフィアやロシアンマフィアあたりが、警察の関心事といったところなのでしょうか。
ちなみに、イルミナティやフリーメイソンは、ダン・ブラウンが得意としている分野ですね(特に、『ダ・ヴィンチ・コード』に代表される「ロバート・ラングドン・シリーズ」)。
ダン・ブラウンの作品(翻訳されたもの)はすべて読んでいるので、容易についていくことができました。
第六章の「同時逮捕」の部分は、このシリーズの見せ所。
臨場感があって面白いです。
濱嘉之さんのデビュー作『警視庁情報官 シークレット・オフィサー』では、ここの部分が物足りなかったのですが、見せ方がどんどんうまくなっている様子。
今後の作品にも期待です。
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