【読書】濱嘉之『警視庁公安部・青山望 機密漏洩』

濱嘉之 警視庁公安部・青山望シリーズ ├ 濱嘉之

濱嘉之さんの『警視庁公安部・青山望 機密漏洩』を読みました。

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あらすじ 

長崎県の平戸島に、難破船が漂着した。
中からは5人の遺体が発見され、いずれも射殺されていた。
さらに、船内から元自衛官の指紋が見つかる。
一方、琵琶湖でも、停泊していた漁船の中から、2人の射殺体が発見される。
麻布署警備課長の青山らは、チャイニーズマフィアから対中通商、機密漏洩問題に挑む。

感想

「警視庁公安部・青山望シリーズ」の4作目です。
相変わらず、凄いリアル感。
これに飽きないのは、本物だからなんでしょうね。
しかも、警察組織の中にいたときの昔話だけではなく、リアルタイムの話題を取り入れているところが、面白さに繋がっているんだと思います。
私はリアルタイムで読んでいるわけではないのですが、この作品が刊行された2013年当時と言えば、この作品で取り上げられているカジノ、IR問題が取り沙汰された頃。
今でも燻ってはいますが、ホットな話題を取り入れていたことがわかります。

正直、このシリーズの感想を書くのはとっても難しいです。
謎解きが――とか、トリックが――といった話ができるわけじゃなく、坦々と有能で人脈にも恵まれた警察官による捜査を眺めているような感じ。

この作品を読んでいて気づいたのですが、前作『警視庁公安部・青山望 報復連鎖』のタイトルに、「報復連鎖」という言葉が入っていますが、正直、前作を読んだだけでは”連鎖”というところまでは感じられませんでした。
しかし、この作品では、さらなる報復というものが見え隠れしていて、前作のタイトルがその試金石になっていたのではないかな?と。
そういった目で見ると、この作品の「機密漏洩」という言葉も、確かにこの作品の内容に相応しいようにも見えますが、次作でさらに大きく膨らんでいくのではないかと、勝手に予想しています。

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