【読書】濱嘉之『警視庁公安部・青山望 報復連鎖』

濱嘉之 警視庁公安部・青山望シリーズ ├ 濱嘉之

濱嘉之さんの『警視庁公安部・青山望 報復連鎖』を読みました。

あらすじ

大間から築地へ運ばれたマグロの木箱の中に、凍りづけになった男の遺体が混じっていた。
男は腹を切り裂かれ、内臓が取り出されていた。
捜査を進めると、背景にチャイニーズマフィア、日本の暴力団、暴走族上がりの連中の闘争が見え隠れしてきた。
そんな矢先、大間の海岸で、またもや腹を切り裂かれた男性の死体が発見される。

感想

警察組織を内部から見た濱嘉之さんだからこそ書けるリアリティが、このシリーズの魅力だと思うのですが、3作目にもなると、そろそろそのリアリティにも飽きてくるのかなぁと思いながら読んだのですが、まったくそんなことはない。
やっぱり、この圧倒的なリアル感が作品の面白さを後押ししてくれます。

また、文章の構成も巧みで、複雑な事件をうまく纏め上げています。
きっと、報告書を書くのもうまかったんだろうなぁなんて。

警視庁に所属していた青山ら4人は、今回の事件を前に所轄に異動。各所轄の課長に就いています。
勤務地は離ればなれになりましたが、4人の連携は変わらず。
互いの信頼関係がうらやましいなぁと思ってしまいます。
今回は、青山と藤中が中心でしたが、次回以降、またどんな連係プレーを見せてくれるのか楽しみです。

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